- 2008年、2:03:59、ゲブレセラシェ
- 2011年、2:03:38、マカウ
- 2013年、2:03:23、Wキプサング(→速報記事参照)
まずは、3人とも東アフリカ勢(エチオピア、ケニア、ケニア)な点。
↑これは驚きではないw男子フル世界歴代10傑は全部ケニアかエチオピア
次に、3つの記録はベルリンマラソンで作られている点。
↑これも驚きではない。公認コース歴代10傑の1位~6位はベルリン。
そして、これら3つの世界記録で履かれたシューズが、アディダスのアディゼロ・ジャパンシリーズな点(※海外ではアディゼロ・アディオスと呼ばれています)。
↓ウィルソン・キプサングとシューズ(※下の@adidasrunningのツイート、#BoostBerlinタグがついていますが、ロンドンマラソンでのみアディゼロジャパンブースト、ベルリンはアディゼロジャパン2という指摘がTwitterやFBにてあります。下の写真ではブーストらしきシューズを履いていますが、ゼッケンのVirgin Moneyはロンドンの冠スポンサー。また、@adidas はAdios 2(=Japan 2)だとツイート。)
Wilson Kipsang shaves 15 seconds off world record at @berlinmarathonE in adizero adios 2:03:23 #BoostBerlin pic.twitter.com/8B9kRFLS8g
— adidas Running (@adidasrunning) September 29, 2013
↓マカウが実際に履いたシューズ。
Want to see the kicks WR holder Patrick Makau wore in 2011? We got that http://t.co/x2RIkxBR5d #BoostBerlin @adidas pic.twitter.com/a6ZYCPN5UH
— adidas Running (@adidasrunning) September 27, 2013
アディダスの公式ブログ(英語)には、実際にゲブレセラシェがベルリンで履いたアディゼロ・ジャパンの写真が載っていました。
このシューズがらみで面白いエピソードを引用します。
... 世界記録を打ち立てたベルリンではadizero Japanで2'03"59と言う想像もつかないような記録で優勝しています。
なぜハイレ選手はスペシャルオーダーシューズを履かないのか??答えはいたって簡単です。それはadizero Japanがハイレ選手の意見を聞きそのまま形にしたハイレ・ゲブレセラシエ仕様だからです。ここでちょっとおもしろい話があるのですがadizeroシリーズ担当の日本人がハイレ選手から「踵にはもう少しクッション性が欲しいのでちょっと厚くしてほしい」とのリクエストがありやや厚めのソフトなクッションしたところハイレ選手は気に入った様子。しかしそのシューズを履いて接地測定をを行ったところ踵はほとんど接地していなかった…という状態だったようです。(笑
引用元:「footwear MANIA★ - FOOTWEARについて語る ADIDAS adizero Japan ハイレ」
・・・(笑)
実際にゲブレセラシェが走ってる様子をスローモーションにした動画がyoutubeにあります。確かに踵着地ではないですね。
他にも非公認コースの男子フル世界記録(2:03:02)を作ったジョフリー・ムタイ、ロンドンマラソン2011で大会記録(2:04.40)を作ったエマニュエル・ムタイ、ロンドンマラソン2011女子優勝(2:19.19)のメアリー・ケイタニーなど、愛用選手は多いようです。
アディゼロ・ジャパンは少なくとも以下の5種類(?)が市販されているようで、現行モデルは最後の2つ。
- adiZero Japan
- adiZero Japan HL(ハイレ版)
- adiZero Japan 2011年モデル
- adiZero Japan 2(2012年発売)
- adiZero Japan Boost(2013月8月発売)
ブーストは、アディダスが今年発表した高反発の新素材を使ったシューズのシリーズ。アディダスは、数年前に話題になったadizero対ミニスカートみたいなおバカ実験(youtube)だけでなく、まじめな開発・実験もしているようです(笑)
バネ付きシューズ・スプリングブレードの記事で少し触れましたが、カナダの大学の研究者がブースト・ミッドソールを使って実験した結果、同じ重さのEVAミッドソールのシューズより酸素消費量を1%減らすことができたそうです。英語ですが、そこら辺の話はランナーズワールドの記事、RunBloggerの記事に詳しく書いてあります。後者によれば、別の研究ではシューズの重さを100g軽くした時にランニングエコノミーが1%改善したそうで、省エネインパクトとしてはそのぐらい(?)
アディダスは今年ブーストを発表してから猛プッシュしており、adistar・japanのように既存製品にもブースト版を作っています。ただしどれも高額。そしてブログ村などでレビューを拝見していると、好みが別れるシューズという印象。
ブーストシリーズは下の写真のように、ミッドソールが発泡スチロールのようにボコボコしているので、パッと見てすぐわかる外見です。
世界記録を出すようなadizero Japan 2は、アディダス製品の中ではどう位置づけられているのでしょうか。限られたエリートランナーしか履けない最強シューズなのでしょうか?
アディダス社の公式ランニングシューズチャートによると・・・
・・・・?!?!
(つд⊂)ゴシゴシ
( ゚д゚)ハッ!
サブ4シューズw
(サブ4=フルマラソン4時間切り)
アディゼロジャパンブーストもすぐ上にありますね。
アディゼロジャパン2 / ブーストは、
サブ4レベルの中級者から、
サブ2を狙う世界記録クラスまで、
幅広いのランナーが対象のようです。
( ´∀`)bグッ!
追記: 2014年春、アディゼロジャパンブースト2が発売した模様。energy boost 2とお間違えないように!
追記:レビュー紹介
著名レビューサイトのAdios 2(=Japan 2)の感想を抜粋します。最後のを除いて海外からのレビューで、毎回のことながらかなり意訳してます。評価9/10。「乗り心地」が良い。9ミリのローヒール。堅くて耐久性がありロードで履いて気持ちがいいシューズ。ただし、値段が高く、マラソンより短い距離には重いかもしれない。ミッドソールの安定性はトーションシステムによって十分補われているので、安定重視のオーバー/アンダープロネーターにもおすすめ。Running Shoe Guru
ドロップがあるので、ミニマリストへ切り替えたい人の移行期のシューズに良い。トラック外でもテンポ走やスピード練にももってこい。Running Technique Tips
履いていてとても楽しかった。軽量。とてもしっかりしていて、レスポンシブ(訳注:地面からの反応が良い?)である。ただ、堅いので、毎日の練習用というよりはレース向き。RunBlogger
パフォーマンスシューズに分類したが、ミニマリストモデルとしてもパーフェクトかもしれない。ローヒールドロップで、最小限必要なクッション性があり、レスポンシブで耐久性がある。Runner's World UK
クッション性の少なさが快適さを犠牲にしている点は否めない。ただ、総じて言えばグレートなシューズだ。私は短いランにも履いている。ミニマリストに興味があるけど、ガチでミニマリストになるのはちょっと・・・っていう人にはオススメ。クッションはあまりない。Researched Running
最後は「シューズを年間15足買う男」(今年はもう17足だとか…)、takacchさんのブログより。いろいろなシューズの比較が載っていて、私がシューズ選びをしたときも参考にさせていただいた記事2つです。
足型がワイドになり私の幅広な足にもバッチリです。マラソンにハマッた!!!「ランニングシューズ比較(レース用)NEW!!」
ヨーロッパモデルなのにラストは日本ラストなのかな?
特質すべきはその反発性ですね。ソールにプレートがガッチリ入っていて曲げ剛性が強い!私の持ってるシューズの中では最強!
なのでクッション性は前足部はほぼ無し、踵に少し感じられる程度です。
なぜかこのシューズを履くとフラット着地になりペタンって感じで着地できるので路面からの衝撃は感じません。
ただ、重量が232g(27.5Cm)と少し重い!
前モデルは、200gだったので補強された分重くなったのかな?
走っていて重さはまったく感じませんが・・・(笑)
という事で、先日の木津川マラソンで履いてみたところ、楽にスピードを維持でき、ストレスなく走りきれました。
足にコスレなどのトラブルもなし!
あえて言うならば、ターサーに前足部のクッション性が悪いので薄底シューズになれていない方は痛く感じるかもそれませんね。
耐久性はフル1回では何ともいえませんが、ターサーと同等か前ジャパンよりは良いって感じです。
トレイルでもロードでもキロ7からキロ4まで走れちゃいます。マラソンにハマッた!!!「マラソンシューズ比較2013!」
ソールの減りも少なく1000kmは余裕で持ちます。
履き始めの時はソールの硬さにドギモを抜かれましたが、履いているうちに柔らかくなってきて履けば履くほどいい感じになって来ますね。
今では3足持ってるアディゼロジャパン(初期モデルが1足、2が2足)を履きまわしております。
(略)
ちなみに今履いてるアディゼロジャパン2は1年以上、距離にして3000kmぐらい履いてます。
ただ毎日履いてはいけません。
2足以上を履きまわしてください。
毎日履くとヘタルのが早いです。
アッパーがヘタリます。
追記:アディゼロ・ジャパン・ブースト使用選手
男子フル世界歴代3位の記録が出たシカゴマラソン2013の上位3人(うち2名が2時間3分台)は、写真で見る感じ、アディゼロ・ジャパン・ブーストを履いているような気がします(詳細)。さらに、NYCマラソン2013の優勝者ジョフリー・ムタイもアディゼロ・ジャパン・ブーストとのこと(詳細)。
現行モデル
ジャパン2は割とお手軽な値段ですね。
▲メンズ
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▲レディース
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ブーストシリーズはちょっと高いのが難点ですね。
▲メンズ
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▲レディース
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関連過去記事(ブログ内)
- はじめてのレースシューズ!【完結編その1】
私の初めてのレースシューズ選びの記事。ジャパン2もトップ候補でした。 - はじめてのレースシューズ!【サイズ選び方編】
シューズサイズの選び方などについて - モハメド・ファラーが世界陸上2冠!練習?シューズ?強さの秘密とは・・・?
中長距離ランナーに凄まじい人気のナイキ・ボルトシリーズにも触れています。ロンドン五輪参加選手400人以上が履き、うちメダリスト68人(金メダル25人)を生み出したシリーズ。 - NYCマラソン2013で速いランナー100人が履いたシューズ
トップ100人の全シューズリストです。
関連記事(外部サイト)
- Continental Tires - コンチネンタル製ラバー採用のアディダス シューズ、高いグリップ性能でマラソン選手のタイムアップに効果を発揮
次のシューズ検討中なんですが、気持ちが大分アディゼロに振れちゃう記事ですねー(^^;
返信削除悩ましい~!
シューズ選びってほんと悩ましいですよね・・・
削除私なんて2ヶ月ぐらいかかってますしw
私も店頭にサイズさえあればアディゼロ買ってたかもしれません・・・!
ターサージール2みたいな新作も出てくるでしょうし、
これからどんなシューズを選ばれるのか、楽しみです♪