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2013/11/29

裸足系vsクッションたっぷりシューズ、フォームに違いは出るか?

全然違う種類のシューズを履いたら、フォームに違いは出るでしょうか?ほんの一例ですが、海外人気ブロガー、ランブロガーさんのブログにそんな内容の面白い記事が載っていました。

マキシマリストシューズとミニマリストシューズ


タイプの違う3足


1足目はHoka One One(ホカワンワン/ホカオネオネ)という、クッションを「これでもか!」というぐらい入れているシューズ。

見た目は、ずんぐりむっくりな感じ。
この厚底ソールのボリュームは普通のシューズの2.5倍だとか。

「ミニマリスト」の反対なので、海外メディアは最近「マキシマリスト」シューズと呼ぶこともあるようです。

ホカオネオネ
(写真:Hoka One One - Stinson Tarmac)

踵着地でもコロリンっと、スピードを殺さないで走れるような形状にデザインされています。

ホカオネオネ


ウルトラマラソン・トレイルレースで人気のシューズのようです。
2010年のハセツネ(日本を代表するトレイルランニングレース)で優勝したアスリートが着用していたシューズ
100kmを超えるウルトラマラソンやトレイルレースでの着用者が多いのは、このシューズが着地時の衝撃を確実に吸収し、脚への疲労を軽減していることを証明しているといえる。
優れたクッション性に加えて約300g(26.5cm)と軽く、トップアスリートだけでなく「これまでのシューズではヒザなどが痛くなってランニングを諦めていた」というビギナーランナーにもいいかもしれない。
(引用元:日経トレンディネット - バネ内蔵、超厚底…“異色ランニングシューズ”が続々日本上陸!

追記:ホカワンワンは間違った読み方と思いきや、Hoka One One社の公式Youtube動画内ではホカワンワンと言っているので、英語圏ではこっちのほうが正しいようです。



2足目はK-Swissのありきたりな練習用シューズ。


3足目はVivoBarefootの裸足系シューズ。

1足目の対極にあるようなシューズで、クッション機能などを最小限にしたシューズです。この系統では裸足感覚のビブラムファイブフィンガーズが有名ですね。

VovoBarefoot - Evo

裸足系・ミニマリスト系シューズ(※両者は厳密にはちょっと違います)はソールが薄いので、こういう風にぐにゃっと曲がるのが特徴。

裸足系・ミニマリスト系シューズ
(写真:VovoBarefoot - Evo)

Evoの重さを調べてみると、230g(サイズ不明)。ターサージールがサイズによって150~180gぐらいなので、意外と軽くはないんですね。

この手のシューズはソールの厚さや、踵・つま先の高低差で種類がいろいろあり、踵が低く、高低差が少ないものほど裸足感覚に近いそうです。(いきなり履いて走ると怪我するリスクがあるので、試す方はよく調べてからにしてください…)

ちなみに踵・つま先の高低差はHeel-to-Toe Drop(HTドロップ)と呼ばれています。
踵・つま先の高低差(Heel-to-Toe Drop)
(写真:Running WarehouseによるYoutube動画のキャプチャ)

ランブロガーさんの別の記事による解説によれば・・・
HTドロップの数値は、低ければ低いほどランニング中にミッドフット~フォアフットで着地しやすくなる、と信じられている。この結果を裏付ける研究があるかどうかわからないが、私自身の異なるHTドロップのシューズを履いた経験と、私のラボでのHTドロップとフットストライクと関連を調べた非公式の実験によれば、これは正しい可能性が高い。
(引用元:RunBlogger - Heel-Toe Drop or Offset: What Does it Mean in a Running Shoe?

なるほど、シューズのHTドロップによって着地しやすい位置が変わるかもしれないのですね。


実験

上の3足を順番に履いて走った様子を、ハイスピードカメラで撮影したというのが、こちらの動画。




比較してみると、おお、ほとんど同じフォームですね・・・!
(Youtubeのページで再生速度を0.25倍にするともっとわかりやすいです)


ランブロガーの著者のラーソン氏の分析によると、地面接地時の膝の曲げ具合とオーバーストライドではないフォーム(スネの垂直具合でわかるそうです)のおかげでシューズによる違いが出にくかったのだろう、とのこと。

なお個人差があり、シューズによって違いが出る人もいるだろうとのことです。むしろこっちのほうがよくあるパターンっぽいニュアンスで書かれていました。

私が思ったのは、今回は走ったのは一瞬でしたが、実際に長時間走るとなるとどうなることやら・・・?Evoで長距離の踵着地だと、痛くならないんでしょうか。あと、自然にフォアフットになるよう、靴底に出っ張りがついてるニュートンのシューズなんかだと違い出るのか、気になります。

フォームについて

動画のフォームなんですが、ラーソン氏いわく、とても良いフォーム。姿勢が良く、前傾具合も良いそうです。

私はコンパクトな腕振り、肩の前後のブレなささが勉強になりました。

別動画を見るとちょっと内股っぽくなっているのがわかりますが、解説によると、人によって体の動き方は違うので、これでいいそうです。う~ん、深い。プロの視点ですね。

※ラン・ブロガーの著者ラーソン氏は、フォーム分析の研究を10年やってきた元大学教授。現在もクリニックでフォーム分析の仕事をする傍ら、人気ブログを書いています。


ちなみに動画の中で走っている人は、 トライアスロンコーチのコーリン・クック氏。アイアンマン北アメリカ地区選手権の30-34才エイジグループで優勝してたりする、速い人のようです。今まで大した怪我はしたことはないそうです。レースではホカオネオネを履いているとか。

違うシューズを履いて練習する利点

シューズはクック氏が持参したそうなのですが、なぜ3足持っていたかというと、種類の違うシューズはそれぞれ違った負担を体にかけることができるからだとか。ラーソン氏もこの考え方を実践しているそうです。

確かに、同じ走り方、同じサーフェス、同じ勾配ばかりで練習すると、体の同じ部分が鍛えられ、鍛えにくい部分はそのままになってしまいそうです。一理ありそうですね。

<12/7追記>
違うタイプのシューズを履き回したほうが怪我のリスクが減るかもしれない、という論文(英語)が発表されました。同じシューズで体の同じ箇所に負担をかけるより、分散させることでリスクが減るようです。実際にどういう種類のシューズだといいかというと、ランブロガーさんのこの記事では、クッション系、レース用、トレイル用、ウルトラミニマル、ミニマルを一例としてあげています。


身近なハイスピードカメラ

フォーム分析をやってみたい方に朗報。普通のビデオカメラは約30fps(=1秒あたり30枚の静止画をつなげて動画にしている)ですが、iPhone 5sは120fpsで動画が撮れるそうです!

youtubeで探したら、iphone 5sで撮った動画が見つかりましたが、かなりのクオリティですね。これは使えそうです!


感想

まあ一例にすぎないのですが、今回のようにシューズの影響が少ない人もいれば、モロに出る人もいるんですね。

私の体験だと、SALTYさんにお借りしたニュートンを履いた時、NBミニマスを履いた時、ターサーを履いた時、全部違う感触がありました。思い込みかもしれませんが、自分の感覚としては走りが変わっていた気がします。

記事内にあるように、いろんなタイプのシューズを履いてトレーニングするのはいい作戦かもしれないですね。ホカオネオネは高すぎる(170ドル、日本のアマゾンでは2万円ぐらい)ので気軽には買えないですが、一度履いてみたいです♪



おまけ:ケニア人のシューズは?

以前にもちらっと書いたのですが、ケニア人選手のシューズとフォーム(フットストライク)の関係について、こんな考察があります。
ケニアのランナーは低サポートのシューズでレースを走るが、練習のときは大きくて、がっちりして、クッション性のあるスニーカーで練習している。おかしなことに、これらのシューズで走ったからといって、Saxby Leeの理論に反して、踵着地になるわけではない。いわゆるベアフットスタイルで走っているのだ。シューズはあまり関係ないのだろう。
引用元:Adharanand Finn著「Running With the Kenyans」(ケニア人と走る)



おまけ2:これからマキシマリストシューズが流行る!?

2009年に創業したばかりですが、いろいろと話題で勢いに乗っているホカ。

今後ウルトラやトレイル以外でも存在感を出してくるでしょう。最近は800mの Michael Rutt 選手のスポンサーになったそうです(英語記事)。

なお、クッションふかふかのマキシマリスト系シューズは、ホカだけではないようです!

Altra Olympus、Brooks Transcend、New Balance Fresh Foam 980、Vasque ShapeShifter Ultraなど、各メーカーが出してきているようです。それとホカも、オネオネシリーズで他にもいろいろな分厚いシューズを出しています。


マキシマリスト系は今後のランニング業界の流行になっていくかもしれません!・・・と、海外ランニングメディアでは噂されています。今後が楽しみですね。

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2013/10/25

きれいなお手本フォームと比較してみた【Kinovea分析1】

フォーム動画を撮影し、Kinoveaというスポーツ用映像分析のためのフリーソフトでランニングフォームを調べてみた話の続きです。

Youtubeでお手本となるフォームの動画を見つけたので、比較してみることにしました。

左が私、右がお手本です。

Kinoveaでスポーツフォームの映像分析

なるほど、フォームの「前傾」っていうのはこのぐらいのを言うのか…。

私は腕の位置もなんかおかしいですね。
肩に力が入ってリラックスしてないっていうのはこういうこと?


連続写真で比べてみると…。

Kinoveaで陸上フォームの映像分析(連続写真)
Kinoveaで陸上フォームの画像分析(連続写真)

腕振り過ぎ・・・!?
あと肩が前後に動きすぎているような気もします。
それに比べてお手本の肩~腕はリラックスした感じですね。

ちなみに私が4:40/km、お手本は5:00/kmあたりで走っています。私はフルの目標レースペースが4:20/kmぐらいなので結構がんばって走っていますが、お手本はハーフベスト63分(当時)なので、フルだと3:05~3:10/kmぐらいでしょうか。なのでこんな余裕のあるフォームになっているのかもしれません。

いや、余裕ペースだったとしても、リラックスフォームはわかるとしてもきれいな前傾フォームのまま走れるのはすごい気がします。

私みたいな市民ランナーとアスリートのフォームを比較して意味があるのかわかりませんが、それでも自分のフォームの悪いところがさらにはっきり見えてきた気がします。

とりあえず、当分の課題は前傾フォームになりました。


ちなみにお手本は大石港与選手(当時中央大3年、現トヨタ)です。
すみません、画像お借りしましたm(__)m
敬意を表して、お手本動画を下に貼っておきます(`・ω・´)ゞ





また、以前にも書きましたが、グレート・ノース・ラン2013でベケレ、ゲブレセラシェ、ファラーの3人が走ってるスローモーション動画もYoutubeにあります。240fps、1/8 のスローモーションで、超トップ選手のフォームが見れてしまいます。

関連記事

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2013/10/21

フォーム分析ソフト「Kinovea」が便利すぎる件(動画あり)

せっかくフォーム動画を撮影(この間の記事参照)したので、ランニングフォームをチェックするのに役立ちそうな映像分析ソフトを探していたら・・・

超絶便利なフリーソフト、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

スポーツフォームの動画分析をKinoveaで行っているところ

物体を自動的に追跡して軌跡を描いてくれたり(上の黄色は足首の軌跡)、動画に補助線を引いて姿勢を調べたりが、簡単にできます。これはランニングだけでなく、どんなスポーツでも役立つはず。

まだちょっと遊んでみただけですが、以前コメント欄でたのくるさんに教えていただいたとおり、前傾姿勢になっていないのが見事にわかりました!

他にも、スロー再生、角度計測、画面分割、連続分割静止画出力、軌跡座標の出力などなど、機能盛りだくさん…。

スポーツ映像分析ソフトKinoveaの使い方(スロー再生、フォーム分析)

機能をフル活用しなくても、ループ&スロー再生だけでも役に立つと思います。


簡単な使い方をチュートリアル動画としてまとめてみたので、興味のある方は↓をご覧ください。



※携帯版/高解像度版動画はYoutubeにて。


ソフトの名前はKinovea。英語版しかなく、Windowsオンリーですが、無料です。(他言語は対応してるので日本語化もされるかもしれません。)


機能がたくさんあるのでまだ使いこなせてないですが、自分のランニングフォーム動画のさらなる分析のため、Kinoveaをいじり倒してみたいと思います!

【追記】後日、Kinoveaを使ってランニングフォームの分析をし、こんな記事を書きました
→ きれいなお手本フォームと比較してみた【Kinovea分析1】


ちなみに、撮影時はヒザや腰などに目立つシール(マーカー)を貼ると、追跡がしやすかったようです。


他にもいろいろなスポーツのフォーム分析に使われているみたいですので、実際にこれらを見るとKinoveaで何ができるかわかりやすいと思います。ご参考まで。

Kinoveaを使ったフォーム分析動画(Youtube)


関連サイト(外部サイト、英語)


Kinovea と似たソフトに Dartfish というのもあります。日本語版もありますが、こちらは有料。

追記:使い方のコツ

  • ハンディカムから出てきた*.m2ts形式はうまく扱えなかったので、PMBで*.mpgに変換してから使いました。その際、短い動画のほうが編集しやすいので短くしています。
  • ショートカットは、十字キー左右でコマ送り、上下でスピード変更。Ctrl+マウスホイールで拡大・縮小。
  • Options > Preferencesにて詳細設定可。
    • Playbackから作業領域を最大にすると効率がいいです。画質が荒かったので"Always deinterlace..."というのもONにしたら直りました。
    • Drawings > Persistence > Enable Persistence をONにすると、描いた線などが複数のコマに残ります。
  • File > Save 
    • 動画で保存するときは、"Permanently paint .."で。推奨は*.avi。
    • 動画上の作業内容だけを保存するときは"Save only the key images data"。後ほどFile > Load key images dataからロードできます。
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2013/10/17

恥を忍んで公開します…フォーム動画撮影してみました

以前から自分のフォームをチェックしてみたいな~と思っていたので、思い切って三脚+ビデオカメラで撮影してみました。

そして撮影後、動画を見ていて一つ大きな問題に気が付きました・・・。







フォームの良し悪しがよくわからないw
(´゚д゚`)アチャー


ビフォーアフターで比較するとかだったら、まだわかるのかもしれないですけどね・・・。今までフォームを意識する機会がほとんどなかったので、知識も表面上のものしかありません。


フォーム動画を探してみると、Youtubeに金哲彦さんが市民ランナーのフォームにダメ出しして改善するという動画が大量にあるのでちょっと見てみたのですが、明らかに悪い人のしかわからないです。(動画は50本ぐらいあるんですが、全部見てられないので、総集編がほしい。。。)

それにしてもこの金さん動画、勉強になります。腹筋が使えてるフォーム、重心の高いフォーム、体幹が使えてるフォーム、正しい前傾具合、上半身と下半身の連携、などなど初めてわかってきたような・・・?

と思ってまだ見てない動画を見ると、

あ、やっぱ自分わかってない... ( ゚д゚)ポカーン

となるパターンを繰り返したりw


さて本題ですが、私が走っている動画をYoutubeにアップしました。





※携帯版/高解像度版はYoutubeページにて。


前傾、足りないでしょうか?腕振りすぎ?着地位置はここ?

フォームについて何か気づいた点がある方は、一言教えていただけると嬉しいですm(__)m
些細な点でも、「もしかして・・・?」レベルでも全然OKです。


みなさんも、フォーム動画撮ると何かわかるかも (;゚д゚)ゴクリ…



動画情報
  • ランナー: フルマラソンサブ 3:05 を目指すPR 3:15 のランナー。フルでは過去3回とも脚を攣っている。5Kは19分ちょっとなので10K~フルより適正があるっぽい。走歴5年だけどちゃんと走りはじめたのはここ1、2年。(関連記事:詳しい走歴と自己紹介
  • トレッドミル: 最初だけ6 mph (9.7 km/h; 6:10/km)、あとは 8 mph (12.9 km/h; 4:40/km)。傾斜0。
  • シューズ: ASICSターサージール
    (関連記事:はじめてのレースシューズ!【完結編その1】
  • ビデオカメラ: Sony ハンディカム HDR-CX370
    (ハイスピードカメラじゃないと、細かい動き分からないですね・・・。追記:iphone 5sなら120fpsで動画撮影できるそうです。)
  • BGM: Google オーディオ ライブラリ - Rubber Necking
    (Youtubeが無料で提供してるBGM集より。便利!)
  • 編集ソフト: Movie Maker
    (windows付属のやつです)


追記:フォーム関連の記事(外部サイト)
以下記事の内容と照らし合わしながら、フォーム動画をチェック中です…。

関連記事(ブログ内)


関連アマゾンアイテム


▲個人用

▲業務用
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2013/08/16

モハメド・ファラーが世界陸上2冠!練習?シューズ?強さの秘密とは・・・?

2012 ロンドンオリンピックで5000m&10000mの金メダルを獲得した、モハメド・ファラー選手。

本日の世界陸上モスクワ大会5000m決勝(動画)でも優勝し、10000m(動画)に続いての優勝で、またもや2冠達成ですね!

なぜこんなに速いんでしょう。

ラップタイム

IAAF2013、10,000m決勝のファラー選手の1,000mごとのスプリットタイム(PDF)です。

2:50.64 - 2:48.28 - 2:43.39 - 2:43.78 - 2:46.37
2:46.09 - 2:48.13 - 2:45.21 - 2:43.79 - 2:26.03



同じく、5000m決勝のスプリットタイム(PDF)です。

2:48.39 - 2:49.81 - 2:50.01 - 2:36.65 - 2:22.12



ラストスパートが爆発してますねw

5000mの最後の400mは、53.44秒です(笑)
その100mスプリットタイムは、

13.74 - 13.09 - 13.48 - 13.13


10000mの最後の400mは、54.41秒。
うち、最後の100mは12.82秒で走ってます(笑)


瞬発力、精神力・・・ともにタイムだけ見ていても凄まじいものを感じます。


ラップタイムが100m毎に公開されているので、何人かの選手の100mラップをプロットしてみました(下グラフ参照)。

世界陸上2013ラップタイム(男子10000m決勝)

ファラー(1位 27:21.71)、ラップ(4位 27:24.39)、リッツ(10位 27:37.90)、大迫(21位 28:19.50)が後述するオレゴンプロジェクトで練習する選手達です。宇賀地は15位 27:50.79。

途中まではほとんど同じようなペースなんですね!

そしてどうもラスト4分の1(2500m)ぐらいでバラけはじめ、ラスト1000mは先頭がどんどん加速していって、イーブンをキープするだけだと先頭集団に置いて行かれるみたいですね。

トラックで世界に太刀打ちするには、ラストの爆発的ペースアップについていけるようにする、そして、そのためにはスピードもつけたほうがいいのかもしれませんね。

・・・とまあ無責任に言うのは簡単ですが(^_^;)
がんばれ、日本の中長距離選手\(^o^)/

練習環境:ナイキ・オレゴン・プロジェクト


ファラーは東アフリカ勢と思いきや、DNA的にはソマリア出身ですが、育ち(8歳~)・国籍はイギリスなんですね。それで、現在はアメリカはオレゴン州ポートランドにてアルベルト・サラザール氏率いるオレゴンプロジェクトに参加し、トレーニングしているそうです。

<10/20追記>
ここでの練習の話(練習方針や練習メニュー、スプリント・補強運動の重視、最新テクノロジーの積極的導入、硬い地面で走らない方針、走行距離、バイオメカニクス)は長くなりすぎたため、次の記事に中身を移しました。

モハメド・ファラー所属のオレゴンプロジェクトとは?

↑中長距離選手なのに練習で100mを11.03秒で走るとか・・・壮絶です。


フォーム(9/19追記)


イギリステレグラフ紙上でオクスフォード大学のバイオメカニクス研究者が分析した、ファラーのフォームの9個の秘密(英語記事)が面白いです。前述したとおり、渡米しオレゴンプロジェクトでサラザールコーチにより、ロンドンオリンピックの17ヶ月前からフォーム改善に取り組んだそうですが、その具体的な改善点がわかります。
  1. フットストライク:ミッドフット。
  2. 重心に対する接地位置:重心のちょっと前。ヒザを少し曲げ気味で、ヒザ下が垂直。他の選手のようなオーバーストライドでなく効率が良い。(※普通のレベルのランナーだと重心真下がいいとされていますので注意)
  3. 地面接地時間:短い、つまり空中にいる時間が長い。
  4. 体のひねり:ヒップと肩の位置は変わらず、脚は前に出ており、不要なひねり・横方向のブレがない。
  5. リラックス走法:手の開き(パー)、アゴの空け具合、肩の力の入り具合などがリラックスしており、効率的に走れている。
  6. 脚を残すか引き上げるか:地面を蹴った直後、踵をそのまま残すのではなくお尻に引き上げている。これは短距離走者に見られるパターンだとか。(※普通のランナーだとダメとされているフォームの可能性あり)
  7. ケイデンス/ピッチ:高ピッチ数。
  8. 腕の位置:他のランナーに比べ、比較的腕の位置が高く、ヒジが曲がり気味。
  9. 跳ねずに前進:効率的な跳ねないフォーム。

記事内にはフォームの写真もあるので、気になる方はぜひ。また、記事は筋トレもフォーム維持の鍵だとあります。


グレート・ノース・ランでベケレ、ゲブレセラシェ、ファラーの3人が走ってるスローモーション動画もアップされていました(youtube)。上記のフォームが気になる方はぜひ見比べてみてはいかがでしょう。ただし、フォームを参考にするときは慎重に。リッツのようにトップレベルの選手でもフットストライクを変えただけで故障するのですから…。

ファラーのシューズ


以前スポンサーがアディダスの頃は、ファラー選手はAdidas Adizero Avanti (145g)を履いていたそうです。そして2011年頃の情報(英語記事)では、5000mまではNike Zoom Matumbo、10000mではNike Zoom Victoryを履いていたそうです。両者とも世界最軽量級の90~100g (UKサイズ9)。

ロンドンオリンピックで2冠を達成した時は、5000mも10000mもNike Zoom Victory Eliteを履いており、これはナイキのボルトシリーズになるのだとか(英語記事)。このシリーズの中長距離ランナーへの人気度は凄まじく、ロンドンオリンピックでは選手400人が履いて出場したそうです(うち金メダル25人)。5000mの出場選手は、ほとんどが「ボルトシューズ」だったそうですよ(下写真参照)。

ロンドンオリンピックでは選手400人が履いて出場したNIKEボルトシリーズ
(写真:DailyMail/Andy Hooper

ちなみにこのボルトはVoltです。ウサイン・ボルトはBoltですし、彼のスポンサーはPUMAなので無関係です(笑)

ファラー個人のシューズは踵の所に、オレゴン・プロジェクトのロゴではなく、「MO」(モハメドの略)に羽が生えたようなロゴが入っています。

それから、一般ランナーにも人気のNike Zoom Elite の開発には、ファラーとラップが関わっているという話がちらほら(英語記事英語記事)。

追記:私もZoom Eliteのオレゴンプロジェクトモデル買ってしまいました。
Nike Zoom Elite+ 6 (横)

参考:オレゴンプロジェクト限定版 Nike Zoom Elite+ 6 を買ってみた


ファラーは、プライベートではエア・ジョーダンをたくさん持っているみたいですね。


9/18追記:2014年4月のロンドンマラソンでのマラソンデビューに向け、ナイキではファラーの特注マラソンシューズを作る巨大プロジェクトが始まったそうですよ(英語記事)。


体型(?)


あと、この写真を見て思いました。

ファラーが細い!
(写真:TeamGB.com

上の写真の右端がファラー選手ですが、脚の細いこと・・・!身長のせいでそう見えてるだけかもしれませんが、横の人たちより細いですよね。この体型がランニングエコノミー(=省エネ)の良さにつながるんでしょうか?

youtubeで見つけた東アフリカ勢のマラソンの強さを分析するドキュメンタリーでは、細くて長いスネがランニングエコノミーに関係してると言っていたような記憶がありますが、どの動画かは忘れました。RWの記事(英語)だと、まだ東アフリカの優位性が厳密にどこに由来するのかわかってないようですけどね。研究もいろんな仮説が出ては矛盾する結果が報告されてるようですし…。ただ、RWの紹介する最新研究によれば、何かしらの遺伝的要素とトレーニングの両方が組み合わさらないと世界記録レベルには至らないだろうとのこと。例えばファラーは双子の兄弟は未だにソマリアにいます(英文記事)が、アスリートではなく練習していないので、走らせたら遅いでしょうね。

話はそれましたが、ファラーを別の角度から見ると・・・

ファラーが細い
(写真:Runner's World

細い。体脂肪率も低そう…。身長175cm。体重はソースによって58kgだったり65kgだったり。他の写真では太く見えるのもありますが、瞬発系トレーニングに力を入れてるわりには、細いと思います。

細い脚と言えば、ウルトラ・トレイルランナーのスコット・ジュレク選手(スパルタスロン246km3連覇etc)もそうです。

スコット・ジュレクの脚も細い
ジュレクの脚
(写真:RUNNET TRAIL

長距離ランナーが目指すべきはこういうほっそりした脚・・・?目指してなれるのかはわかりませんが(笑)

※ジャック・ダニエルズ氏のように、外見からは走力はわからないという人もいますので、脚の細さはほとんど気にしなくてもいいのかもしれません。

追記:ファラーとランニングフォーミュラ


アマゾンレビュー(by 植田さん)によればファラーもダニエルズ理論を取り入れているそう。
ロンドンオリンピックの陸上競技長距離種目で金メダル2個のモハメド・ファラーや10000m銀メダルのゲーレン・ラップはこの理論に基づいてトレーニングを行っているそうです。アフリカ勢が長く上位を独占してきた長距離種目ですが、この理論が浸透してから、アメリカでは長距離選手が次々と誕生し、成果を上げています。日本でも高岡寿成さん(マラソン日本記録保持者)が紹介し、一気に広まりました。個々のトレーニング内容の解説が具体的で、メニューを多く例示しているので、多くの中長距離選手、市民ランナーのバイブルになるのではないでしょうか。
ダニエルズ氏は元オリンピック選手で、運動生理学の博士号を持つ研究者でもあり、ランナーズワールド誌から「世界のベストコーチ」に選出されたコーチでもあります。

そのダニエルズ氏の理論が詰め込まれたのが、「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」という本。こちらはあまりにも有名なので説明しなくてもいいのかもしれませんが、もしご存知無い方は当ブログ内別記事にて詳しく解説していますので、もしよろしければご覧ください。


今後の注目レース


9/15に英国にて行われる「グレート・ノース・ラン」ハーフマラソンでは、以下の3名が対決します(英語記事)。
  • モハメド・ファラー(英国、30)
    • 今回の記事で取り上げました。
    • ハーフPBは1:00:23 (2011/3/20)
  • ハイレ・ゲブレセラシェ(エチオピア、40)
    • 5000m、10000m、ハーフ、フルマラソンの元世界記録保持者。
    • フルの世界記録は35歳のとき。
    • ハーフPBは58:55 (2006/1/15)、SBは1:01:14 (2013/4/14)
  • ケネニサ・ベケレ(エチオピア、31)
    • 5000m、10000mの現世界記録保持者。
    • ファラーのコーチであるサラザール氏が、ファラーについて数ヶ月前にインタビューで、史上最強の長距離ランナーはベケレと認める(英語記事)。結構ずけずけ言うタイプの人なので、お世辞で言ったわけではないと思います。
    • ハーフは今回が初。

そういえば女子選手もすごい面子です。前女子5000m世界記録保持者のメセレト・デファー選手と現女子5000m世界記録保持者のティルネシュ・ディババ選手が対決します。2人ともハーフは「実験段階」だそうですけどね(英語記事

ちなみに日本からは男子が川内優輝、藤原新、渡邊竜二(トヨタ自動車九州)、谷川智浩(コニカミノルタ)、的場亮太(小森コーポレーション)、女子が人見綾香(しまむら)、加藤岬(九電工)が走るそうです(英語記事)。

勢いに乗っているファラーが世界記録レベルの王者2名相手にどこまで通用するか、すごく楽しみです!そして日本勢もガンバレ~~!!

<9/18追記>
結果出ましたね。トップ3には入っていませんが、日本人選手も多くが上位に入ったようで、めでたいです。以下、japan running news - Best-Ever Japanese Results at Great North Run より。

Men
1. Kenenisa Bekele (Ethiopia) - 1:00:09 - debut
2. Mo Farah (Great Britain) - 1:00:10 - PB
3. Haile Gebrselassie (Ethiopia) - 1:00:41

(略)

Women
1. Priscah Jeptoo (Kenya) - 1:05:45 - PB
2. Meseret Defar (Ethiopia) - 1:06:09 - PB
3. Tirunesh Dibaba (Ethiopia) - 1:06:56 - PB

ベケレとファラーはなんと1秒差!!最後のスパートがすごくて、鳥肌が立ちました。見ていない方はこのyoutube動画をぜひ。

ファラーは今後、来年4月のロンドン・マラソンでマラソンデビューするとのことで、これからも目が離せません。

ファラー自伝(2013/10/16追記)




ファラーが自伝を出しました。まだ英語版のみ。以下、USアマゾンの紹介文から一部引用。
「ツイン・アンビションズ」は単なるオリンピックチャンピオンの自伝ではない。幼くして家族と離散し、克服困難と思われるような数々の障害を乗り越え、夢を叶えようともがき苦しみながら努力してきたファラーの現在進行形の人間物語である。
ファラーは双子なので、本の題名のツインは双子という意味だと思いますが、他に意味をかけてあるかもしれません。読んでいないので憶測です。


ついに世界記録達成!(2014/7/18追記)


世界記録達成です。

ただし、100m袋飛び競争(笑)

フォームを分析してみると、うさぎ跳び的なストライド走法というより、ピッチの高い走法を採用したようです。しっかりと両手でサックを握るフォームは、腕振りがないだけに前後のバランス感覚が問われそうですね。脚力・体幹が優れているのはもちろん、頭の位置も適宜動かすことで全身をバネのように使ったことが今回の40秒切りにつながった秘訣かと。ちなみに今回の競技に用いた袋のチョイスですが、じゃがいも袋とのこと。

以上、何かの参考になれば。

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