2013/10/13

【速報:世界歴代3位】シカゴマラソン2013男子はデニス・キメットが大会新記録で優勝

本日のシカゴマラソンの結果です。
男子はデニス・キメットが大会新記録2:03:45(確定値)で優勝しました。

ウィルソン・キプサングの2:03:23
パトリック・マカウの2:03:38に次ぐ
フルマラソン男子世界歴代3位の記録(公認コース)です。

シカゴの大会新は、
2011年のモーゼス・モソップ2:05:37
2012年のツェガエ・ケベデ2:04:38
そして今年のキメット2:03:45と、
3年連続で更新されています。


キメット選手、大会新での優勝おめでとうございます!!

ゴール前ラスト数分の動画がyoutubeにありました。

※全選手の結果・スプリットタイムは大会公式サイト結果ページで見られます。
(以下のタイムは↑より)


<以下追記>

キメットのスプリット

05 k | 14:46 (2:57/km)
10 k | 29:23 (2:56/km)
15 k | 44:02 (2:56/km)
20 k | 58:40 (2:56/km)
ハーフ | 1:01:52 (2:56/km)
25 k | 1:13:19 (2:56/km)
30 k | 1:28:04 (2:56/km)
35 k | 1:42:39 (2:56/km)
40 k | 1:57:18 (2:56/km)
フル | 2:03:45 (2:56/km)

きれいなイーブンですね。


上位(男子)

1位 デニス・キメット 2:03:45
2位 エマニュエル・ムタイ 2:03:52
3位 サミー・キトワラ 2:05:16
4位 ミカ・コーゴ 2:06:56
5位 デイゼン・リツェンハイン 2:09:45
6位 アエレ・アブシェロ 2:10:10
7位 佐野 広明 2:10::29
8位 モーゼス・モソップ 2:11:19
9位 尾田賢典 2:11::29
10位 マシュー・テゲンカンプ 2:12:28
: : :
14位 東野 賢治 2:13:52
15位 藤森 憲秀 2:13:54
18位 田中 宏樹 2:15:35
20位 大塚 良軌 2:16:57

黒﨑 拓克... DNS?



上位(女子)

1位 リタ・ジェプトゥー 2:19:57
2位 ジェミマ・ジェラガト・スムゴング 2:20:48
3位 マリア・コノワロワ 2:22:46
4位 アリアクサンドラ・ドゥリバ 2:23:44
5位 アツェデ・バイサ 2:26:42
6位 エヒツ・キロス 2:27:42
7位 赤羽 有紀子 2:27:49
8位 アベベチ・アフェワーク 2:28:38
9位 Clara Santucci 2:31:39
10位 Melissa White 2:32:37



選手プロフィールとコメント

上の記事にて、シカゴマラソンのエリート選手を日本人を含め細かいプロフィール付きで紹介しました。

キメットについてはこのように紹介していました。
デニス・キメット(別名デニス・キプルト・コエチ)はケニア出身。去年のベルリンにて公認コースでの初フルの世界記録2:04:16を達成。その数ヶ月前に、調整レースとして25Kの大会に出たところ、世界記録を32秒上回る新記録1:11:18で優勝(笑) 2012年には、RAKハーフマラソンにて先日世界新を出したWキプサングと直接対決をしたことがあります。結果はキメットが21秒差をつけ、1:00:40で優勝。

今年は東京マラソンで大会記録2:06:50を出し優勝しています。1984年生まれで去年フルデビューとは、遅咲きの選手ですが、大ブレイクしたばかりでまだまだ可能性を感じますね!意外とサクッと大会新で優勝したりすることも十分考えられます。スポンサーはアディダス。

<10/11追記>練習パートナーである上述のGムタイとキメット自身、どちらが速いかと聞かれ、自分だと答えています。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル...この自信が本物なら世界新出るかもしれませんね。

世界新は惜しかったですが、私が適当に予言したとおり、
大会新はほんとに出ましたね。
・・・まぐれ当たりです(`・∀・´)エッヘン!!w


上に載せていない、先週出てきたキメットのエピソードがあります。

キメットに才能を見出し、選手として育てた大先輩はジョフリー・ムタイ(非公認コースの世界記録2:03:02をボストンで樹立、今回走ったEムタイは別人)。

現在キメットとGムタイは同じ練習メニューをこなす練習パートナーだそうです。キメットは、物腰の柔らかい性格で、Gムタイ先輩を尊敬しているそうです。

2012年、その2人がベルリンマラソンで直接対決する運命に。結果はGムタイが優勝、2位は数歩の差で1秒遅れることキメット。この背景には、心優しいキメットが先輩を立て、優勝を譲った可能性がある、とのことです。以上ソースはキメットとGムタイの代理人であるGerard Van de Veenが、木曜のインタビューでLetsRun.comに語った内容です(英語記事)。

今年秋はキメットがシカゴ、Gムタイが来月のNYCということで、違うレースでそれぞれ全力を出すことにしたのですかね。

優勝候補のうちの一人モソップ、そしてアブシェロは上位ですが、期待に見合ったタイムではないですね。ハーフ現世界記録保持のタデッセはハーフでDNF、歴代4位ツェガイはDNS、一方歴代5位キトワラは3位。コーゴは今年の初マラソン2:10:27を大幅に上回る2:06:57の好タイムで4位。アメリカ人リッツは2:09:47で5位ですが、アフリカ勢を除くとトップ。


日本人トップの佐野については、上述の拙記事ではこのように紹介しています。
佐野(ホンダ)は1988年生まれ。浜北西高校を経て麗澤大学へ。2013年2月の延岡西日本マラソンで初マラソンにも関わらず2:12:14で優勝。5月には仙台ハーフで1:03:24(8位)。
佐野選手、2:10:31で自己ベスト大幅更新おめでとうございます!


女子優勝者のR.ジェプトゥーについては、拙記事では次のように紹介していました(なお、来月NYCマラソンに出るプリスカ・ジェプトゥーは別人)。
R.ジェプトゥーは81年ケニア生まれ。学生時代、年間28,000ケニアシリング(3~4万円)程度の学費が払えずに退学となり、食べていくためにランナーに。クロスカントリー出身。コーチはGabriele Rosaですが、中距離選手の夫Noah Busieneiもコーチの一人で、一緒に練習をしているそうです。パリ、ロンドン、ボストンで優勝経験のあるベテランで、去年1秒差で優勝を逃した(でも自己ベスト2:22:04は達成)リベンジに燃えているとか。過去1年の戦績は、シカゴ2位、RAKハーフ3位(1:06:27)、ボストン1位。今年のボストン優勝は、2006年のボストン優勝から7年ぶり2度目。ボストンでの実績がある分、バイサよりジェプトゥーに勝機があるか?
リベンジ成功、そして自己ベスト大幅更新の2:19:57での優勝、おめでとうございます!

3位のロシア人マリア・コノワロワは39歳!年齢を考えると好タイムですね。赤羽は前半ハーフは平均3:23/km。ところがその後グッと落ちて、後半ハーフの平均は3:37/km。結果7位でした。何かトラブルがあったんでしょうかね。

余談ですがR.ジェプトゥー、コノワロワ、赤羽の共通点は、30代かつ夫がコーチであること。長年の競技生活でパフォーマンスを出し続けるには、良き夫のサポートが重要・・・ということでしょうか?


選手はもちろん、一般参加された4万人近くのランナー、そしてそのうち300人以上の日本からの市民ランナーのみなさまも、お疲れ様でした。日本人はアフリカ勢を除くとかなりの活躍ですね!(でも欲をいえば、日本新が出るぐらいの勢いをお願いしたいです・・・!今後さらにがんばってください、特に東京五輪に出る世代の人たちm(__)m)

キメットのシューズ

上の記事では、サブ2を狙う世界トップクラスからサブ4クラスの中級ランナーまで幅広すぎる(笑)ランナーに愛されている、アディゼロ・ジャパンシリーズを紹介しています。

さて、今回は・・・?冒頭のアディダスのツイートにあるように、アディゼロ・ジャパン・ブーストで確定のようです。Wキプサングはロンドンでブースト、ベルリンでジャパン2(この記事にも書きましたが、アディダス広報はロンドン時の写真を使用w)と乗り換えていますが、キメットは東京マラソン2013優勝時と変わらず、ブーストがお気に入りの模様。



下の写真は、左からモソップ(8位)、キメット(1位)、そしてたぶんキトワラ(3位)。キメット・キトワラのシューズもブーストに見えますね。


あれ、2位ムタイのシューズも・・・?

ヘタしたら1~3位全員ブーストかもしれませんw

アディダスがゴリ推ししてるのもありそうですが、それ以上にケニア選手に人気の理由があるんでしょうかね。

おまけですが、ケニア選手のシューズに関するこんな余談をご紹介します。
ケニアのランナーは低サポートのシューズでレースを走るが、練習のときは大きくて、がっちりして、クッション性のあるスニーカーで練習している。おかしなことに、これらのシューズで走ったからといって、Saxby Leeの理論に反して、踵着地になるわけではない。いわゆるベアフットスタイルで走っているのだ。シューズはあまり関係ないのだろう。
引用元:Adharanand Finn著「Running With the Kenyans」(ケニア人と走る)

シューズはあまり関係ない・・・か。レースシューズを忘れてウォーミングアップ用のシューズで2008年北京五輪に出て、男子フルの五輪新記録で優勝した某選手もいる(英語記事)ことだし、このぐらいのレベルになると、いろんな意味でシューズはあまり関係ないのかもしれませんw

関連記事:裸足系vsクッションたっぷりシューズ、フォームに違いは出るか?

おまけ






その他関連記事


そのうち11月のNYCマラソン特集も書く予定です。こちらもGムタイ、スティーブン・キプロティチ、川内優輝、今井正人、重友梨佐など注目選手目白押しです。

→ 書きました。

【東アフリカ勢vs川内】ニューヨークシティマラソン2013の注目選手(中継情報あり)
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2 件のコメント:

  1. シカゴもタイムが出やすいコースなのでしょうか?
    来年はベルリンが外れたら、シカゴに出ようかなーと思っています。

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    1. シカゴは気温が高すぎるか低すぎるか極端なのと、風があるのが難点ですが、
      それを除けばベルリンに並ぶスピードコースみたいですよ^^
      WMMコンプリートはエントリー運も遠征も必要で、なかなかハードル高そうですね!

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