2013/09/30

ピッツバーグ・グレート・レース10Kレポ

グレートレース当日朝は3時半起床!
9時半スタートなのでもっとゆっくりで良かったんですが、
ベルリンマラソンが気になって早起きしちゃいました。

家からスタートラインまでは4kmぐらい。てくてく徒歩で、たまにジョグも交えて向かう。

8時過ぎだと、会場はまだガラガラでした。


↑先頭には黒いゴミ袋をかぶった集団。


↑スタートライン周辺


↑9時を過ぎるとどんどん人が集まってきました。

ちなみに写真は携帯で撮影。スパイベルトに携帯、鍵、クレジットカード、IDを入れて走りましたが、全然邪魔にはならなかったです。


10Kの部は10,000人登録して、実際走ったのは8,000人ぐらいだったようです。
それだけの人数が集まるわけで、すごい熱気でした。

スタートラインのスピーカーから大音量でノリノリ系の音楽(Chumbawamba -Tubthumping / Village People - Y.M.C.Aなど)が流れ、テンションが高まります!

こういう大規模な大会では道路を閉鎖してることもあって、時間が押すのは珍しいと思うんですが、今回なんとスタート時間が遅れました。

お偉いさん(?)の挨拶がやけに多く、いつの間にかスタート予定時間の9:30に。

国家の前のゴッド・ブレス・アメリカを歌う歌手の人、ちょっとテンポが急ぎ気味だった気がします(笑)気のせいかな?w

(あとでレース結果のページを見ると、1位の人のグロスタイムが、ネットタイムより7分遅くなってましたw が、今日見たら同じタイムになってました。)

写真:CBS Pittsburgh

ようやく9:37頃、レーススタート!!!


コースはフリックパークという公園から、ダウンタウンまで。


ほとんど下り坂の走りやすいコース。でも上りも少しあります。。。



目標ペースは、前半が4:00/km、後半が3:55/kmのネガティブスプリット。

最初の1kmは上りなので、抑え気味に。でも、混雑もあって落としすぎました…。

3km地点、嫁さん&娘の応援!走ってるところを撮ってもらいました。

※ボタンは押せません。

5km地点、意外と暑く、ノドがカラカラになりエイドで水を一口だけ。

8km、再び軽い上り坂で、大分タイムが落ちてしまう。

9~10km、ダッシュで挽回・・・・?!

そして、ゴーーーール!!!

※ボタンは押せません。

以下、ガーミンのラップタイムです。

ラップ | タイム
-------------------
01 | 4:18
02 | 4:01
03 | 3:55
04 | 3:55
05 | 4:03
06 | 4:00
07 | 3:53
08 | 4:17
09 | 3:43
10 | 3:41
11 | 1:02 (270m)
--------------------
タイム: 40:50
距離: 10.27 km
平均ペース: 3:58/km



( ゚д゚)ハッ!

平均4分を切ってる・・・!?!?

その理由は、9~10kmはダウンタウン周辺で、高い建物のせいでガーミンの精度が悪く、3分40秒台前半/kmになってしまっているからです。ペースは上げましたがこんな速いはずがなく、誤差のせいです…。


公式スプリットタイムは、

5K 20:30
10K 40:43

な、なんと、後半のほうが速くなっています。

今までタイムトライアルやレースでは前半にオーバーペースするパターンがほとんどだったので、ちゃんとネガティブスプリットになっていてこれは嬉しい♪ 我ながら成長を感じますw


目標の40分切りは残念ながら達成できませんでしたが、
まあ実力はこんなもんでしょうかね( ー`дー´)キリッ

(でも5Kのベストから見るともうちょいいってもいいはず・・・)


一応、同じレースではタイムが着々と縮んでいます。

  • 2009年: 49分30秒
  • 2010年: 44分58秒
  • 2011年: 45分01秒
  • 2012年: パス
  • 2013年: 40分43秒 ←



順位は、
  • エイジグループ: 44 / 609
  • 全体: 279 / 8139
でした。

10Kの8139位は81才のおばあちゃんで、2:13:42。
この年齢で10K完走はすごいです!


さて、5K~10Kのタイムを縮めるために、これからどうするかな・・・。


P.S.
2才半の娘が出るはずだった、姉妹イベントのジュニア・グレート・レースが1週間前にあったんですが、雨のためDNSにしておきました。3年連続出場ならず…。0才と1才のときに出た様子はこちらの記事参照




2013/09/29

本日のピッツバーググレートレース10Kの結果

ピッツバーグ・グレート・レース10Kの結果は40:43でした。

40分切りはできなかったけど、自己ベストはなんとか達成できました!

2009年: 49分30秒
2010年: 44分58秒
2011年: 45分01秒
2012年: パス
2013年: 40分43秒

順位は10,000人中270位ぐらい。

左から、Gさん、私、SALTYさん

Gさんは40分切り、SALTYさんは39分切り。お見事です!お疲れ様でした!

詳細は追って・・・。

<追記>
ピッツバーグ・グレート・レース10Kレポ更新しました。



10Kレース行ってきます!/サングラスのビフォー・アフター

ベルリンでの男子フル世界新の興奮が冷めやらぬ中、自分の出る10Kレース(過去記事:日曜の10Kレースに向けて)の出発直前です。レースは日曜朝9時半スタート(日本時間夜20:30)。


前日は最後の仕上げということで、巨大アヒル(過去記事:巨大アヒルがアメリカデビューしたので早速見てきた!)を見に行く前にちょっと走りました。

レース前には新しいことを試さないのが鉄則ですが、本命レースではない(というか今エントリーしてる大会はこれで最後…)ので、新しいことを2点試してみました。


1.サングラス


ランニング用サングラス

なんでもっと早く買わなかったんだろう…。日中はこれあると随分走りやすいですね。

普段は度ありのメガネですが、家の中などはメガネなくても見えるのでしてません。

サングラスも度なしなんですが、特に困ることもなく、こっちのほうが快適でした。

走ってるときの清涼感が違いますね!


ちなみに、外見が速そうになりましたw

before

↓ ↓ ↓ ↓

after

( ー`дー´)キリッw



シューズをスニーカーからターサーに変えたとき以来の衝撃です。

before

↓ ↓ ↓ ↓

after


2.テーピング


LondonSparrowさんにコメント欄でおすすめしてもらったテーピング。

ちょうど家にテープがあったので、youtubeのアーチ用テーピング動画を見ながら巻いてみました。

もうほとんど痛くはないのですが、巻いた後では明らかに感じが違いました。これからも痛みがあったら積極的にテーピングしていきます(っていうかエリーのときにふくらはぎ対策でやっておけばよかった)!

ランニング用テーピング処置



では、レース行ってきます!!



【速報:男子フル世界新】ベルリンマラソン2013男子はウィルソン・キプサングが世界新記録で優勝

本日のベルリンマラソンの結果です。

ウィルソン・キプサングが世界新記録2:03:25(速報値)2:03:23(確定値)で優勝し、2011年にパトリック・マカウがベルリンで作った公認コース(※)での世界記録2:03:38を15秒も更新しました。

以下、スプリットタイムです。

05 k | 14:33 (2:55/km)
10 k | 29:16 (2:56/km)
15 k | 43:45 (2:55/km)
20 k | 58:19 58:20  (2:55/km)
ハーフ | 61:32 1:01:34 (2:55/km)
25 k | 1:13:13 (2:56/km)
30 k | 1:28:01 (2:56/km)
35 k | 1:42:36 (2:56/km)
40 k | 1:57:12 (2:56/km)
フル | 2:03:23 (2:55/km)

※ソースは元々はベルリンマラソン公式ツイッター@berlinmarathonE による速報値でしたが、現在は公式結果に直しました。

ウィルソン・キプサング選手、世界新での優勝おめでとうございます!!


<追記>


日本人選手も含めたトップ選手の結果です。

男子
1位 ウィルソン・キプサング 2:03:23
2位 エリウド・キプチョゲ 2:04:05
3位 ジョフリー・キプサング 2:06:26
4位 Stephen Kwelio Chemlany 2:07:44
5位 Maswai Kiptanui 2:08:52
6位 マリルソン・ゴメス・ドス・サントス 2:09:24
7位 石川 末廣 2:10:24
8位 小林 光二 2:11:31
9位 ルイ・シルバ 2:12:16
10位 Sisay Jisa 2:12:17
: : :
26位 上條 記男 2:19:20


女子
1位 フローレンス・キプラガト 2:21:13
2位 シャロン・チェロップ 2:22:28
3位 イリーナ・ミキテンコ 2:24:54
4位 ヘラー・キプロプ 2:28:02
5位 デジレ・ダビラ 2:29:15
6位 Vianey de la Rosa 2:32:35
7位 早川 英里2:37:45
8位 Nina Stöcker 2:37:46
9位 Lizzi Lee 2:38:09
10位 Maria Yolanda Gutierrez 2:38:18
: : :
中里 麗美 → 記録が出てこないのでDNSの可能性あり。

全結果は公式サイトにて検索可。以下、主に公式サイト発のニュースからの情報です。

スタート時の気温は8度、ゴール時は13度だったそうです。
キプラガト、ミキテンコが風についてインタビューで走りにくかったと行っていますが、そんな中での世界記録でした(男子は30キロ過ぎから風)。

ウィルソン・キプサングの30キロ通過時のタイムは、マカウの世界記録達成時のスプリットより23秒遅かったそうです。35キロ通過時ではまだ20秒の遅れ。40キロではなんと3秒のリード、そして最終的には15秒上回るタイム。マカウは35~40区間で少しペースダウンしたそうですが、それを考えても最後の追い上げがすごかったんですね。

…と思ってラップペースを見てみたら、精密機械のようなイーブンペースを刻んでいました…!2:55/km = 70.2秒/400mのペースです。もし長距離走をしたことがない方が読んでいたら、400mトラックに行って時間を測りながら1周走ってみてください。1周70秒がどれだけ速いか、これを105周走るフルマラソンがどれだけ長いか体験できると思います。

最後の最後で沿道から乱入者が割り込んでWキプサングの目前でゴールテープを切ってしまったのは大変残念…。テロリストでなくて良かったですが、セキュリティは何やってるんでしょう。Tシャツに書かれてる内容を宣伝するのが目的の乱入だと言われていますが、そのTシャツ写真を大々的に載せているメディアもあって、これでは乱入者の思う壺なわけで、なんだかなぁ…。

男子2位のキプチョゲは今回がフルマラソン2回目なのですが、自己ベストの2:04:05。世界歴代記録5位のタイムということで、今後もすごく楽しみな選手です。

終盤まで先頭集団を引っ張った頼もしいペースメーカーの若者2人はEdwin Kiptoo(30Kまで、1987年生まれ、ハーフPR1:01:19、フル未経験) と Philemon Rono(35Kまで、1991年生まれ、ハーフPR1:00:39、フル未経験)。2011年にゲブレセラシェのペーサーだったジョフリー・キプサング(今回3位、ウィルソンとは同姓だが血縁関係なし)のように、彼らも今後マラソン界のスターとなるかもしれませんね。

女子ですが、キプラガトは後半、右足に水ぶくれができてペースダウン。2年前より走りづらい気候とコメントしてますが、堂々の優勝。

2014/2/16 追記:フローレンスキプラガトのその後ですが、彼女は女子ハーフマラソン世界新の1時間5分12秒を達成したそうです。


女子3位ミキテンコはマスターズのフルマラソン世界記録達成(女子40歳以上)だそうです。

男子は1~5位と、女子は1、2位がケニア勢。前述の先頭集団を引っ張ったペースランナー2人と、30Kあたりまで先頭集団にいてリタイアした無名のマラソンデビューランナー、Wilson KirwaVictor Kipchirchirもケニア人。

日本人選手は自己ベスト更新とはいきませんでしたが、10位以内に男女3名が入っていますね。お疲れ様でした!東京五輪も決まったことですし、マラソン強化のためにも今後はケニア並みの選手層の厚さを実現してほしいものです・・・。

※公認コースというのは、一定の条件を満たしたコースで、ボストンのような有名な大会でも下り気味コースは非公認。非公認コースの世界記録は、ジョフリー・ムタイの2:03:02。彼は11月にNYCマラソンを走ります。その次に速いモーゼス・モソップ(2:03:06)は10月にシカゴマラソンを走ります。この2大会でも世界記録が出るか、大注目ですね。NYCには川内優輝も出場。シカゴ・NYC両大会は他にも日本人選手が多数出場するので、また注目選手をわかりやすく紹介していく予定です!


<追記9/30分

Wキプサングの例のアディダスのシューズについて、書いていたら長くなったので別記事にしました。

過去3回の男子フル世界新はアディゼロ・ジャパンで作られた



関連過去記事
10月13日のシカゴも豪華選手勢ぞろいで、世界記録が出てもおかしくないです!この記事は日本人を含めた注目選手を紹介します。

上の記事では、日本人含む主要選手について紹介しています。ウィルソンキプサングについてこんな感じで紹介しました。
ウィルソン・キプサングは25歳までプロのアスリートではなかったという超遅咲きですが、現在31歳でフルのベストが2時間3分台の怪物。米国、英国、ドイツ、日本(2011年びわ湖毎日マラソン大会新)、UAEの数々のハーフ/フルの大会で優勝し、2012ロンドン五輪では銅メダルでした。過去2年のロンドンマラソンではマカウとの直接対決で2度勝利。歴史上、フルを2時間5分以内で3回走ったことがあるのは、ゲブレセラシェと彼のみ。安定して結果を出せるのはすごいですね。今回も当然優勝候補です。スピードのでやすいベルリンなら、自己ベストを4秒縮めるだけで世界記録更新も…?!追記:「この日のために40人の仲間とベストを尽くして練習してきた。コンディションが完璧で気温10~19度なら世界記録も狙える」というような主旨の発言がありました(RW)。ちなみにweather.comの天気予報によると、日曜のベルリンは最低6度・最高16度!!



2013/09/28

巨大アヒルがアメリカデビューしたので早速見てきた!

大阪や世界各地に時々現れる巨大アヒルをご存知ですか?

その巨大アヒルが昨日アメリカに初上陸したとの情報を聞きつけ、早速見に行ってきました!

向かったのは、明日の10Kレースのゴール地点でもある、
ピッツバーグのダウンタウンにあるポイント州立公園。

ここにアヒルがいるとの情報です。

ピッツバーグダウンタウン




おお、すごい人混み。この公園にこんなに人が大勢いるのは珍しい光景。





噴水の近くにいるとの話ですが、どこでしょうね。

ちなみに右に見えるのはNFLピッツバーグ・スティーラーズの本拠地。ちなみに今年のスティーラーズは激弱です…。今週はロンドンに遠征中で、ミネソタ・バイキングスと3連敗同士の対決。





おや、噴水の向こうから誰かがこっちを見ている・・・!





いたー!アヒルちゃん。

でかいです!!高さは12m。

巨大ラバーダック



ミニアヒルと記念撮影している人も。





レンタルカヤックやボートで近くまで寄っている人もいました。

ちなみに橋の後に見えるのはMLBピッツバーグ・パイレーツの本拠地。パイレーツは去年まで20シーズン連続負け越しという伝説を作ったチームだそうです。ウィキペディアによれば、1993年から2012年まで、20シーズン連続負け越しを記録(アメリカ4大スポーツのみならず、全世界の全てのスポーツチームにおいての最長記録。。。)それがなんと!今年はポストシーズン進出で、街中が沸いています。

巨大ラバーダック



ん・・・?


ここにもアヒルがw





カナダガンたちが遠巻きから様子を伺ってます。

カナダガンと巨大ラバーダック


巨大アヒル「カナダガン先輩、お世話になります」

カナダガン「おー、随分上から目線だな」

・・・と、そんな会話があったかは定かではないです(笑)




展示は10月20日までを予定しているそうです。

以上、巨大アヒルレポでした。



関連サイト





2013/09/27

日曜の10Kレースに向けて

日曜のレースのゼッケン受け取りのため、エキスポへ。
運動がてら、往復10Kを走って行きました。

ピッツバーグ・グレート・レースは、5K 5,500人、10K 10,000人が走るわりと大きな大会なんですが、レースの招待状や身分証確認などもなく、事前に調べた番号を自己申告するだけでゼッケンを受け取れるシステム。ちょっといい加減ですが、どこもこんなもんなんでしょうか(笑)



今年の参加賞シャツ(写真中央)は、紫の吸汗速乾素材!去年は出てないのでわかりませんが、2009~2011年はコットンでした。これは嬉しい!幽霊会員になっている地元ランニングクラブSCRR(写真左)のシャツも貰いましたが、これも同じ素材♪


ちなみにエリーマラソン(写真右)は残念ながらコットンでした。
コットンは汗かいたときに冷えるのが難点です(´・ω・`)


裏はこんな感じ。


今までどんなに小さいレースでも毎回必ず参加賞としてシャツを貰ってますが、これってどんなレースでもそうなんでしょうか。あんまりたくさん出たことないのでわからないのですが、毎月のように走ってる人はクローゼットが記念シャツでいっぱいにならないのでしょうか・・・?



エキスポでは、念願のサングラスもゲット!!

偏光(グレア防止)、フィット感よし、軽量、30ドル。



今までずっと探してたんですが、サイズが合わなかったり、イカツクなりすぎたりでなかなかいいのが見つかりませんでしたが、ようやくましなのが見つかりました。
☆-(ノ゚Д゚)八(゚Д゚ )ノイエーイ ←誰?w

色はもっと暗いのもあったんですが、もうちょっと明るくて景色が見やすいアンバーに。



エキスポの出店は全部回ったんですが、電解質系サプリ(LondonSparrowさん・SALTYさん推奨のsalt stick、rayさん推奨のEnlytenなど…)は取り扱いなし(´;ω;`)ブワッ まあ今回は10Kなのでいらないけど、いつか来るマラソン用のはネットで買うか…。



ゼッケンなんですが、裏側の右端についてるのはタイム計測用のタグ。こんな小さなチップで測れるとはすごいですね!

関連記事:ネットタイム/チップタイム vs グロスタイム/ガンタイム




ゼッケンの裏に書いてあったエレベーションチャート。わりと下りなので、タイムは出やすいと思います。



日曜は男子世界記録が期待されるベルリンマラソン(関連記事:出るか世界記録?!ベルリンマラソンの注目選手)の結果も気になりますが、自分のレースも頑張りたいと思います。目標は、切りよく40分切りで!!


P.S.
在米日本人奥さんの間で有名な「底値生活 in シリコンバレー」というサイトがあるんですが、そこにこのブログでもレビューしたインジンジの5本指ソックスが、6足$72のところ$23 (送料無料)というセール情報が載っていました!まとめ買いしたい方はぜひ。その記事で、なんと当ブログのレビューも一部取り上げて頂きました。有難うございますm(__)m





2013/09/26

マラソンレース後のダメージと回復時間

エリーマラソンのダメージから脚がようやく回復してきました! 
ε=\_○ノ イヤッホーゥ!

ちょうどコンペティター誌に回復についての記事(英語記事)を見つけたので、要点をかいつまんでみます。著者はPR2:22の元マラソンランナーでもある、ジェフ・ゴーデットさんというコーチ。最新の研究成果も含めたテクニカルな記事をたくさん書いている常連ライターさんでもあります。

Motivational Poster #11
(photo: Motivational Poster #11 from Remy's World, Runner's World)

マラソン大会後のダメージからの回復

筋肉
研究(abstract)によると、筋肉が元の筋力と持久力を完全に取り戻すには、マラソン後14日ほどかかる。
細胞
マラソンにより細胞が傷つき、血中のクレアチニンキナーゼ(abstract)と、しばしば血尿にもつながるミオグロビン(abstract)が上昇。それぞれ元の水準に戻るには7日と、3~4日かかる。その他のダメージも考えると、細胞レベルではマラソン後の完全回復には最低7~10日の休養が必要。
免疫系
マラソン後は免疫力が大幅に落ち、風邪にかかりやすくなる。研究(abstract)によると、免疫力が回復するまで2~3日かかるので、オーバートレーニング症候群にならないよう、栄養に気をつけてできるだけ休養するのが大切。その間はクロストレーニングもしないほうがいい。
一応、次のレースまでの間隔は6週間ほど開けたほうが無難だそうです。
(同じ著者による、3週間でフル2本が入った場合の練習プランがこちらの記事にありました)

上の「休養」(rest)というのは、ランニングなどの運動をしないという意味だと思います。なので普通の生活(学校・仕事)はOK。ただ、人によっては脚が筋肉痛だらけで、翌日は歩くのが辛いと思います。私の初マラソンの時がそうでした。

良く聞く「内臓疲労」については詳細をいろいろ探したんですが、科学的な記事は見当たらず…。


効率良く回復するために

同じ記事に回復プランが載っていたのでご紹介します。

当日
走った直後はバナナ、エナジーバー、スポーツドリンク、フルーツ、ベーグルなどを食べ、グリコーゲン再補充を。ホテルについたら、水+氷風呂に15分脚をつけてアイシングを。水の温度は18度以下。最適なのは約13度。その後は昼寝をしたり、外を歩いてリラックスすること。
1~3日後
ランニング/クロストレーニングはなし。お湯に10~15分浸かり、その後ストレッチ。フルーツ、炭水化物、タンパク質をたくさん摂ること。マッサージするなら軽いもの(エフルラージュ、ローラーコロコロ系)のみ。
4~7日後
ランニングは3~6kmをとてもゆっくり。クロストレーニングは2 x 30~40分ほどしても良い。目的はトレーニングではなく、脚への血流を増やすことなので無理しないように。もし気になる箇所があるなら強めのマッサージを受けても良い。回復を速めるには、暖かい風呂と水風呂に5分ごとに入ることを2~3回繰り返し、水風呂で終える。エプソン塩の入浴剤もおすすめ。
7~14日後
ランニングは6~10kmのとてもゆっくりなものを3~4回。30~45分のクロストレーニングも3回ほど行っても良い(1 x 低負荷、2 x 中負荷)。
14~21日後
元のトレーニングに徐々に戻していく。おすすめは4~5回の6~12kmランに流しを入れる。40~50分のクロストレーニングも行う(1 x 低負荷、1 x 中負荷、1 x 高負荷)。

ゆるい練習でも走力はほとんど落ちないそうなので、ご安心を。ちなみに以前、関連記事を書きました。詳細は「【保存版】テーパリング情報総まとめ☆」内「○○日間走らないと走力はどれだけ落ちるか」をご覧ください。

上に出てくるエプソン塩はよく知りませんが基本的に硫酸マグネシウムのことのようで、海外では怪我をしたサッカー選手なども使っているそう。でも、日本なら硫酸マグネシウム以外のミネラルもいろいろ入ったアレがありますね。そう、温泉の素です!

関連記事:Runner's Connect - Are Epsom Salt Baths an Effective Treatment for Running Injuries?


▼プロアスリートのアイシングの様子



プロテイン

上にもある通り、レース1~3日後は、傷んだ筋肉の修復にプロテイン(+炭水化物)を。

右の商品はリカバリー用プロテインとありますが、実はタンパク質の絶対量が一番重要なので、どの製品でも対して回復効果は変わらないはず。他製品より糖質が多めとありますが、糖質ぐらいパンでもごはんでも、食事からいくらでも摂れます。

ちなみにレース/練習「直後」のプロテイン摂取も回復に効果があることが研究でわかっています。

参考リンク:じてトレ - 練習直後のプロテイン摂取が回復を早めることを示す研究事例

また、年を取るほど、回復に必要なプロテインの量は増えることが研究により示唆されているので、ご年配の方は多めにどうぞ。
  • Thompson LV. 2002. Skeletal muscle adaptations with age in activity and therapeutic exercise. J Orthop Sports Phys Ther, 32(2):44-57.
  • Dorrens J, Rennie MJ. 2003. Effects of ageing and human whole body and muscle protein turnover. Scand J Med Sci Sports, 13(1):26-33.

吸収時間はプロテインの種類によっては、ホエイよりソイのほうが長いなどあるので、どれかベストとかあるんでしょうか。ちょっと探しても説得力のある記事が見つからなかったので、見つかったら追記します。

コンプレッションウェア

コンプレッションウェアについては研究がいくつかされており、メーカーの主張するようなランニング中のパフォーマンス向上効果や痙攣防止効果は見られなかったとする研究論文がある中、回復促進効果は唯一認められているとのこと。

コンプレッションウェアを着用すると足がリフレッシュするというのは、アスリートや空の旅をする人の間で知られた「逸話」ですが、これを裏付ける研究がいくつかあります。英エクセター大学の研究によれば、筋肉痛が起きるようなエキササイズをした後、24時間コンプレッションウェアを着用した被験者には筋トレ効果の向上と痛みの軽減が見られたそうです。 
(引用元:Competitor - How Compression Apparel Works

意味もなく締め付けてるだけじゃなくて、圧力表示(単位:mmHg, hPa)がしてあって、ちゃんと段階着圧(graduated compression)になっているような製品を選ぶと( ´∀`)bグッ!

参考リンク:国民生活センター - 加圧を利用したスパッツの使い方に注意!(PDF)


プロのアスリートは、ダイナミック・コンプレッション・ブーツというものを試している人もいるようです。安いので20万円ぐらいするみたいですが…。


NormaTec社の医師兼バイオエンジニア(MD, PhD)Laura F. Jacobs氏が発明した、ポンプで空気を送ってダイナミックに空圧を変えるブーツ型(?)の回復装置。写真はオレゴンプロジェクトのラップ選手が試しているところ。

私の回復状況

さて、私はフルマラソン後2週間なのに、今週日曜にピッツバーグ・グレート・レースという10Kの大会に出る予定なんですが大丈夫なんでしょうか…(;・∀・)

しかも、実はまだほんのすこ~し痛みが少し残ってます。

筋肉痛のほうは、レース翌日は歩くのも大変で、階段は手すりを使いながらなんとか昇り降り。。。攣ったふくらはぎより太もものほうがひどかったんですが、筋肉痛は5~6日でほぼ消えたので問題なし(`・∀・´)エッヘン!

問題は左足のアーチ付近の痛み。足底筋膜炎ではなさそうですが、気になるのでレース以降の練習はまだエアロバイクとランが1回ずつのみ。11日経った今日もまだちょっと気になりますが、ようやく片足でカーフレイズしても痛くないぐらいまで治ってきたので、なんとか10Kなら走れそうな感じです(∩´∀`)∩

まあ本命レースは終わったので、多少無茶してもいいかな(・ω<) テヘッ

(・・・なんて調子に乗ってるとほんとに故障しそうなので、LondonSparrowさんの故障したときのまとめ記事を読んで気を引き締めておく。)

あと、右足の人差指が黒爪(爪下血腫)になってしまいました…。今まで4000キロぐらい走ってきてはじめてです。ショップで右足のほうがちょっと大きいと言われたんですが、それで捨て寸小さめ(5mmくらい?)のシューズにしたせいですかね。まあ痛くもなんともないんでいいですけど。

黒爪(爪下血腫)
▲レース後の私の足。爪が黒い…(クリックで拡大)

ゴーデット氏の別記事、「本当は怪我ではない『怪我』への対処法」によれば、黒爪は放っといていいそうなで、絶賛放置しておきます(`・v´・ )ノ

ブログ内関連記事




2013/09/25

足切りは参加資格タイムマイナス1分38秒:公平?不公平?白熱のボストンマラソン2014エントリー合戦

2014年のボストンマラソンですが、本日エントリー結果が発表されたようです。毎年レベルが上がっており、参加資格タイム(BQ)を満たしても足切りにあった人が3,000人いたそうです。

今後ボストンを目指される方の参考のため、枠の埋まり具合などまとめておきます。

2014年のボストンマラソンの参加定員は36,000人。

36,000人の内訳は、
  • 22,000人:一般枠
  • 4,700人:2013年参加者で爆弾テロの影響でDNFだった人用
  • 9,300人:その他枠(エリート・パートナー招待・チャリティ・国際ツアーなど)

私が狙っていたのは一般枠。前にも書きましたが、BQを上回れば上回るだけ速く登録できるローリングエントリー制で、埋まり方は次の通り。
  • 9/9~11: BQより20分以上 → 4,500人
  • 9/11~13: BQより10分以上 → 6,800人
  • 9/13~16: BQより5分以上 → 5,700人
  • 9/15: 私のレース日。BQ取れれば翌日エントリー可。
  • 9/16~20: BQ以上 → 5,000人の枠に8,000人が応募
  • それ以降の追加募集 → なし

4,500 + 6,800 + 5,700 + 5,000 = 22,000人です。

私は最後の5,000人の枠を目指していたのですが、今回は参加資格タイムを少なくとも1分38秒上回るタイムで申請しないと足切りにあったようで、8000人中3000人が切られたとのこと。

私の性別・年代グループだとBQは3時間5分なので、1分38秒引いて、3時間3分22秒(きびし~!)。

ということは、仮に万が一、エリーマラソンの前半ハーフ1時間32分14秒を後半も維持できたとしても、3時間4分28秒なので、エントリーは弾かれていました…。

先着や抽選でなく、速い人ほど有利になる、ある意味フェアな仕組みではありますが…。

ボストンマラソン、恐るべし!


エントリー合戦は年々激しさを増しています。エントリーペースは前回(2013年向けの2012年のエントリー)より速く、追加募集前に枠がなくなりました。前回は枠が余って、BQ持ちの人を対象に先着2500人分の追加募集があったそうです。その前は今回同様追加募集なしだったそうですが、BQは今より5分も遅かったとか。


「その他枠」とこの記事で呼んでいる枠の人は、BQを満たさなくても参加できる人です。今回はチャリティ枠が5000人ほど。あとは海外ツアーからの参加者と、パートナー(大会運営、スポンサー、ベンダー、権利者、コンサルタント、市当局関係者、地元ランニングクラブ、マーケティング)関係者かその人たちが招待した人(boston.comwikipedia)。一部に不公平感だと思う人がいるからか、チャリティ枠以外は詳しいことはあまり公開されていません。

チャリティ枠は、いろいろな慈善団体から1つ選んで、そこに自分や同僚・友人の寄付を一定額以上集めることで、走りながら社会貢献できるという制度。「タイムのためではなくチャリティのため」に走るので、BQを満たさなくても出場可。海外では盛んで、ボストンは毎年12億円以上集めているそうです(詳細)。セレブがチャリティ参加するとすごく集まり、NYCマラソン2003ではラッパー兼プロデューサーのパフ・ダディが2億円以上をファンドレイジングしました(詳細、2ヶ月の準備で初マラソン4:14:54!)。ちなみに東京マラソンでは、増えてきてるとはいえ、2013年で2億2千万円(詳細)なので、もっとこういう文化が根付くといいですね。

国際ツアー枠は、他のレースにも同様のがあるみたいですが、指定代理店経由の海外ツアーで参加できるという制度です。国ごとや代理店ごとに枠があるはずなのですが、枠の大きさや枠内でどうやって優先順位をつけるかなどの基準は謎です。

私は、ボストンのような大会でも、いろんな人(速い人・速かった人・まだ速くない人、チャリティで貢献できる人・しない人、地元・海外)が参加できて然るべきだと思うので、いろいろな枠があるのには賛成です。


2014年の定員36,000人は、例年の27,000人より9,000人多かったそうです。

過去最大のレースは38,000人以上が走った1996年。この時は会場スペースがもっと広かった(現在は学校が建っている)、スタートが正午だった(遅い時間のほうがスタート地点に人を集められる)、セキュリティ上の懸念が少なかった、と現在とは制約が違ったそうです。

なお、来年以降の定員は未定だそうです。

以上、主なソースはランナーズワールドからでした。


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2013/09/24

出るか世界記録?!ベルリンマラソンの注目選手(2013/9/29)

世界の5大マラソンといえば、ワールドマラソンメジャーズのポイント対象レースの、
  • ボストン(4月中旬)
  • ロンドン(4月下旬)
  • ベルリン(9月下旬)
  • シカゴ(10月上旬)
  • ニューヨークシティ/NYC(11月上旬)
のことを指しているらしいのですが、近年は東京マラソン(2月)が加わって、6大マラソンになったそうです。

今週末(9/29日曜日)はベルリンマラソン2013!ということで、注目選手をまとめてみました。

以下、ソースは主にベルリン・マラソンのプレスリリース(9/4)とランナーズワールドと各選手のウィキペディアページとニッカンスポーツ(9/14)から。敬称略。


<9/29追記>
ネットでの生ストリーミング中継はユニバーサルスポーツ、ツイッター実況は@berlinmarathonE にて。

結果出ました。ウィルソン・キプサング、世界新記録おめでとう!!
↑のページにはシューズやペースランナー、下で取り上げなかった選手についても触れています。

<9/30追記>
過去3回の男子フル世界新はアディゼロ・ジャパンで作られた」もよかったらご覧ください。シューズについてです。



男子

コース記録は2011年の2:03:38 (パトリック・マカウ)。
2012年に2:04:15で優勝したジョフリー・ムタイは11月のNYCマラソンに出場予定。
2013年の注目選手は以下の通り。

選手国籍自己ベスト
Patrick Makau
パトリック・マカウ
KEN2:03:38
(Berlin 2011)
Wilson Kipsang Kiprotich
ウィルソン・キプサング・キプロティチ
KEN2:03:42
(Frankfurt 2011)
Eliud Kipchoge
エリウド・キプチョゲ
KEN2:05:30
(Hamburg 2013)
Geoffrey Kipsang
ジョフリー・キプサング
KEN2:06:12
(Berlin 2012)
Marílson Dos Santos
マリルソン・ゴメス・ドス・サントス
BRA2:06:38
(London 2011)
Haile Gebrselassie
ハイレ・ゲブレセラシェ
ETH2:03:59
(Berlin 2008)
Ronaldo Da Costa
ロナウド・ダ・コスタ
BRA2:06:05
(Berlin 1998)
Paul Tergat
ポール・テルガト
KEN2:04:55
(Berlin 2003)
Suehiro Ishikawa
石川 末廣
JPN2:09:10
(Biwako 2013)
Kouji Kobayashi
小林 光二
JPN2:10:40
(Chicago 2012)

参考:日本記録は高岡寿成2:06:36 (Chicago 2002)。

いつものことですが、ケニア(KEN)・エチオピア(ETH)の存在感はすごいですね。

マラソン公認コース(※)での世界歴代記録トップ3のマカウ、ウィルソン・キプサング、ゲブレセラシェの豪華メンバーが揃ったかと思いきや、世界最速のマカウは怪我のため欠場だそうです。

※公認でないコースは片道になっていたり、標高差が42m以上の下り坂だったり。ちなみにボストンは非公認です。

ウィルソン・キプサングは25歳までプロのアスリートではなかったという超遅咲きですが、現在31歳でフルのベストが2時間3分台の怪物。米国、英国、ドイツ、日本(2011年びわ湖毎日マラソン大会新)、UAEの数々のハーフ/フルの大会で優勝し、2012ロンドン五輪では銅メダルでした。過去2年のロンドンマラソンではマカウとの直接対決で2度勝利。歴史上、フルを2時間5分以内で3回走ったことがあるのは、ゲブレセラシェと彼のみ。安定して結果を出せるのはすごいですね。今回も当然優勝候補です。スピードのでやすいベルリンなら、自己ベストを4秒縮めるだけで世界記録更新も…?!追記:「この日のために40人の仲間とベストを尽くして練習してきた。コンディションが完璧で気温10~19度なら世界記録も狙える」というような主旨の発言がありました(RW)。ちなみにweather.comの天気予報によると、日曜のベルリンは最低6度・最高16度!!

キプチョゲは今年春に2時間5分台の鮮烈なマラソンデビューを果たしたばかりで、まだまだこれから伸びそうですね。世界陸上2003、5000m金。28歳。スピードに定評のあるモハメド・ファラー(過去記事参照)と2012年2月に室内2マイル(3.2km)で直接対決をし、勝利しています。

ジョフリー・キプサングは一部報道で「Geoffrey Kiptanui」(21)となっていましたが、訂正が入り「Geoffrey Kipsang」(20)に。彼は1992年生まれと非常に若く、マカウが世界記録を出した2011年のベルリンで、ゲブレセラシェのペースランナーを務めています。2012年のベルリンでの初マラソンで、2:06:12の好タイムを叩きだしており、マラソン界の期待の星に違いないです。今年のRAKハーフマラソン(UAE)では、58:54の驚愕タイム(世界歴代7位、マカウのコース記録まで2秒)で優勝。年齢的に、7年後、東京五輪で見られるかも?!要チェックですね。ちなみにウィルソン・キプサングと苗字は同じですが、親戚ではないとのこと。

サントスは2006年と2008年のNYC優勝者。36歳です。

ゲブレセラシェダ・コスタテルガトは3人とも過去にベルリンマラソンで世界記録を更新した超大物選手!ただ、40代前半とピークを少し超えた感があり、優勝争いは難しいと思います。

マラソンの記録を塗り替えてきた選手がこれだけ一つのレースに集うとは、とんでもないイベントですね。

日本からは石川(ホンダ)、小林(スバル)が参加。小林は89年生まれと若く、これからが楽しみ。健闘を祈ってます!!

女子

コース記録は2:19:12 (野口みずき、2005)で、これは女子の日本記録でもあります。
2000~2005年まで日本人が6連覇(松尾、高橋、高橋、橋本、渋井、野口)。
2012年の優勝者、アベル・ケベデはベルリンもシカゴもNYCもエントリーしていないようです。2013年東京を制した勢いで、2014年の東京で2連覇を狙っているのかな?
2013年の注目選手は以下の通り。

選手国籍自己ベスト
Florence Kiplagat
フローレンス・キプラガト
KEN2:19:44
(Berlin 2011)
Irina Mikitenko
イリーナ・ミキテンコ
GER2:19:19
(Berlin 2008)
Georgina Rono
ジョージナ・ロノ
KEN2:21:39
(Frankfurt 2012)
Sharon Cherop
シャロン・チェロップ
KEN2:22:39
(Dubai 2012)
Helah Kiprop
ヘラー・キプロプ
KENdebut
Desiree Davila
デジレ・ダビラ
USA2:22:38
(Boston 2011)
Isabellah Andersson
イザベラ・アンデション
SWE2:23:41
(Dubai 2011)
Remi Nakazato
中里 麗美
JPN2:24:29
(Yokohama 2011)
Eri Hayakawa
早川 英里
JPN2:26:17
(Nagoya 2013)


女子本命は、ベストだけで見ると2011年の優勝者キプラガトと、地元ドイツのミキテンコ?

フローレンスキプラガトのここ1年の戦績はRAKハーフマラソン5位、ロンドンマラソン6位とそこまで振るっていないという評価だそうです。一応10000mの女子ケニア記録30:11.53を保持しており、実力満点。ちなみにコーチはイタリア人のレナト・カノーヴァ。同じコーチに指導を受けるモーゼス・モソップ(非公認コースボストンで2:03:06の化物)は元夫で2012年に離婚。その影響が過去1年のレースに出ていたんでしょうかね。だとするとそろそろ好転する頃かな?本人は2時間19分台でいけると発言しています(RW)。

ミキテンコは41歳とちょっとピークは過ぎた模様で、少し不利。ただ、2:25:43を超えるタイムを出せたらと、マスターズクラスの世界記録が更新できるそうです。

チェロップは29歳。ボストンマラソン2012で優勝して以降、トリノ1位、ボストン3位と安定した結果を出しているそうです。今回も上位に入りそうですね。

キプロプは2013年のロンドンマラソンでペーサーを努めたが、マラソンは今回が初。PBは5,000mが15:33.90、10,000mが33:03.8、ハーフが1:07:39。今年のベルリンハーフマラソンでも1:07:54で優勝しています。

ダビラは疲労骨折による12週間のオフから6月に復帰。8月に結婚したばかりだそうで、ベルリンの後はヨーロッパでハネムーンだそうです。コーチはフランク・ガグリアーノ、76歳。

日本からは、「Qちゃん2世」といわれるダイハツの中里、TOTOの早川が出場。本命の調子がそこまで振るわないだけに、ひょっとしたらひょっとするかもしれないですね。頑張ってください!!応援してます!!

中里は88年生まれ。Qちゃんに本当に似ています(→NAVERまとめ - 中里麗美と高橋尚子のそっくりを画像で比較してみた)。体重が36~37kgってなってるプロフィールが多いんですが、すっごく軽いですね。2011年の横浜国際女子マラソンで自己ベストの2:24:29を記録。年齢的にもまだまだ伸びるはずで、日本の女子フルマラソン歴代10傑の10位の2:23:26を破る日も近いかも?!2020年の東京五輪で見ることはできるでしょうか?

早川は81年生まれで都立駒場高校出身。私も同世代で同じ最寄り駅に高校があったので、すれ違ったことぐらいはあったかも!?なんか親近感がわきました!大学4年時にホノルルマラソンで、日本人選手として初優勝。長年のスランプを乗り越え、今年の名古屋ウイメンズマラソンで2:26:17の自己ベストを記録したそうです。何年もかけても数分しか記録が伸びないプロの世界って、ほんとモチベーション維持が大変だと思うんですが、継続する姿勢を尊敬してしまいます。

ちなみに、ベルリンは過去に世界記録が8回も出ている記録の出やすい大会です。今回は節目の第40回ということで、ベルリンマラソンで8回の世界記録を出した選手全員(Qちゃん含む)がベルリンに集まってお祝いする式典があるそうです。

そう、Qちゃんはベルリンで世界記録を出したんですね。
2001年9月30日のベルリンマラソンでは、女子初の2時間20分突破となる2時間19分46秒の世界新記録(当時)で優勝。前世界記録保持者はテグラ・ロルーペ(ケニア)の2時間20分43秒で、1分近くの更新であった。高橋の世界記録樹立での優勝は、女子初のサブ20達成での歴史的事象であるとともに、日本女子マラソンが初めて世界記録を更新した瞬間でもあった。高橋は女子マラソン世界記録を更新した、ただ一人の日本人選手である。
ウィキペディア:高橋尚子より)

当時はランニングにそこまで興味がなかったのでどれだけすごいことかよくわかっていなかった気がしますが、改めて見てみるとものすごい偉業ですね!


P.S.
東アフリカ勢の名前、似ている人が多くてややこしいです。スティーブン・キプロティチ、ウィルソン・キプサング・キプロティチ、ジョフリー・キプサング、ジョフリー・ムタイ、エマニュエル・ムタイ…。

ランナーズワールドの記事もムタイの走るレースを間違えていたので、メールで教えてあげたら数時間で直してくれました。アドバンスト・マラソントレーニングの共著者ダグラスさんとメールしてしまった…(`・∀・´)エッヘンw





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2013/09/23

「痙攣からの回復、そしてゴールへ」エリーマラソンレポPart 5


9/15のエリーマラソンシリーズ(行ってきます編レース準備編スタート直前編スタート~スタートライン編レース前半編)の続きです。

前半ハーフは1:32:14(4:22.3/km)でしたが、ハーフ前で軽い攣りが来てしましました。

1ヶ月前の8/11の練習では、調整なしでハーフ1:31:46。その時は攣る気配は全然なかったんですが…。今まで練習でキロ5分より速く走るときは、交通事故に遭わないようにトラック(タータン/土)で走ることが多かった気がするのですが、アスファルトの硬いサーフェスに慣れてなかったのも一因かもしれません。しかもスニーカーからクッションの少ないターサージールに変えてますしね。今後マラソン前はもうちょっと路上でもペース走をしようと思いました。

ちょっとペースを落としたぐらいだとまた攣ってしまって、しまいに両ふくらはぎが攣りだしたので、思い切ってキロ5分ぐらいに落としました。それで回復を待つ作戦です。

水分・電解質不足が攣りを起こすのは都市伝説というのもよく目にするんですが(例:FrielTucker&Dugas)、飲んでも損はないかな、と思い1マイル毎のエイドでゲータレードを2杯飲むことにしました。

追記:痙攣について、最新の研究結果をこちらの記事にまとめました→「レースで痙攣する仕組みと対処方法」。


作戦がうまく行ったのか、一時は4:40/kmまで攣らずにペースを上げられるようになりました。走りながら、こんなに痙攣から回復できたのは初めて。テニスの時は、一度攣ったら立っていられず、ストレッチしないとだめでしたけど、その頃より攣り対処能力がついてるのでしょうか・・・?

攣ってからのレースは長いですね。前半は楽しくて楽しくてあっという間でしたが、後半は長くて苦しい道のりでした。

最後のほうは両太ももに張りと痛み、そして左足アーチあたりにも痛みが出てきて、最後1~2kmはもう限界に近かったです。でも、気合でなんとか完走できました。

以下、後半のラップごとの平均ペースです。

ラップ | タイム
-----------------
22 | 4:28
23 | 5:00
24 | 4:50
25 | 5:01
26 | 4:41
27 | 4:46
28 | 4:49
29 | 4:37
30 | 4:40
31 | 4:36
32 | 4:36
33 | 4:45
34 | 4:55
35 | 4:44
36 | 4:56
37 | 4:58
38 | 4:47
39 | 4:59
40 | 4:48
41 | 4:42
42 | 5:31
43 | 4:57





タイムは、

ピッツバーグマラソン(2012年5月):4:54:23
ピッツバーグマラソン(2013年5月):3:33:59
エリーマラソン(2013年9月):3:14:45 ←今回

いつもハーフあたりまでは一定ペースなんですが、後半がひどいですね。いつかきれいなイーブンかネガティブスプリットで走りたいものです。

ボストンマラソン参加資格タイムの3時間5分には10分届きませんでした…。2014年のエントリーはこのレースの翌日からなので、ラストチャンスだったんですがね…。






( ゚д゚)ハッ!

もしかして、参加資格タイムを間違えて覚えていたかも。

|ョ・`ェ・) ジー

年齢男性女性
18-343:053:35
35-393:103:40
40-443:153:45
45-493:253:55
50-543:304:00
55-593:404:10
60-643:554:25
65-694:104:40
70-744:254:55
75-794:405:10
80+4:555:25


(関連記事:「エントリー合戦は年代別資格とローリング方式で♪ボストンマラソン2014エントリー要項発表!」)

・・・・。

やっぱり3:05か。

30代前半の資格タイムは厳しいな~。





( ゚д゚)ハッ!

もしかして、自分、気づかないうちに年取ってたかも。

┃鏡┃ (つд⊂)ゴシゴシ

どうみても変わってない…。

どうあがいても2014年のボストンマラソンには出られないようです(涙)




2015年のボストンマラソンには出られるよう、今後頑張りたいと思います。
長くなりましたが、レースレポにお付き合いいただきありがとうございました。


改めて、ロング走パートナーのSALTYさん・Gさん、そして応援コメントをくださった方々、ありがとうございましたm(__)m

あと、練習時間を作ることを許してくれた嫁さん・娘にも感謝ですm(__)m




P.S. 完走メダルです。


参加賞はシャツと靴下でした。
日本の大会はブドウとかダイコンとか貰えていいですね。

>某ブロガーさん
牛一頭はさすがにもらえません(笑)


<追記>
今年のエリーマラソンは、出場者の3割(1000人中300人ほど)がボストン参加資格タイムを取ったそうで、これは2013年の現在までに北米で行われた全資格対象レースの中で、ボストンマラソン自体に次いで高い割合だそうです(こちらにBQ率一覧あり)。平坦で涼しい最高のコースでした。





エリーマラソン関連記事


あらすじ5/5のマラソンにて自己ベスト80分更新の3:34で完走した私SCR。ひょんなことから9/15のエリー湖マラソンサブ3:05を目指す流れに。一日置きポイント練レース前の課題は無事達成。今まで運動靴で走っていたが、レース用シューズGETで自己ベスト連発。本番結果を現在レポ中です!



2013/09/21

「快走から失速へ」エリーマラソンレポPart 4


9/15のエリーマラソンシリーズ(行ってきます編レース準備編スタート直前編スタート~スタートライン編)の続きです。

なかなか進まないレースレポですが、ようやくスタートラインを越えました(笑)

最初の1kmはそこそこ混雑がありましたが、どんどん追い抜いて行きます。


少しだけオーバーペースのラップもありましたが、前半はほとんど想定通りに気持よく走れました。


エイドは1マイル(1600m)ごとに水とゲータレードがあったのですが、3回に1回ぐらいゲータレード1杯を飲みました。練習のロング走では5kmごとに給水してたのと、レース前に結構水分を摂っていてトイレに行きたくなったら嫌なので、このぐらいの給水ペースで。

小さい大会なので、ジェルのエイドは2箇所のみ。自分で持って行った分とあわせて、レース中は5本(ちょっと多め?)飲みました。


以下、前半のラップです。

ラップ | タイム
-----------------------------------
01 | 4:38 ←スタート時混雑
02 | 4:17
03 | 4:20
04 | 4:19
05 | 4:15
06 | 4:15
07 | 4:19
08 | 4:21 ←ジェル補給
09 | 4:15
10 | 4:15
11 | 4:18
12 | 4:16
13 | 4:21
14 | 4:18
15 | 4:21
16 | 4:21 ←ジェル補給
17 | 4:21
18 | 4:21
19 | 4:23
20 | 4:22
21 | 4:32  ← !


!?!??!

21kmあたりで、

脚に違和感が。



なんと、早くもピキッが来てしまいました…。

これは、このあともっと本格的な攣りが来るパターンです。

/(^o^)\オワタ...








腹痛は起こるかもしれないけど、痙攣は前回の記事で書いたとおりないと思ってたんです。でも大間違いでした。しかもこんな早い段階で。

抑えて、抑えて、35kmで「壁」が現れなかったらスパートしていい。呑気にそんな風に考えていた時もありました。でも、脚以外は本当に絶好調のままで、いくらでも走れそうな気分でした。


これからの半分、目標ペースで押していくことは不可能だし、過去のレースのように激痛が起きて歩けなくことも想定できます。


ハーフ通過時の電光掲示板のタイムを見ても、このままいければ目標達成できそうだっただけに、すごくショックでした…。

(ちなみにハーフのチップタイムは1:32:14でした)




この後、果たして無事に完走できるのでしょうか。


(つづく)





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2013/09/20

「ホップ・ステップ・クランプの悪夢」エリーマラソンレポPart 3


9/15のエリーマラソンシリーズ(行ってきます編速報編レース準備編スタート直前編)の続きです。

朝7時、いよいよ レーススタートの号令がかかりました!!!!

スタートラインまでは混雑のためゆっくり、ゆっくり、進みます。


カフェインの興奮剤効果のせいか、レースの興奮からか、テンションMAXです。

オーバーテーパリング気味の調整のせいで、力がみなぎっています。

コースコンディションも最高で、今にも全力で走り出したい気分w


実際は全力で走るわけには行きませんが、キロ4分ぐらいで走ったら、気持ちいいだろうな~と思いました。まあそれも速すぎるので、我慢我慢(`・∀・´)

ただここにきてちょっと謎なのは、レースペース(4:17~4:21/km)で脚が持つのだろうかということ。


というのも、私の弱点は ふくらはぎのクランプ なのです。
(=痙攣、攣ること、こむら返り)

今までのマラソンは、過去2回とも両ふくらはぎを攣っています。

練習ではだいぶ前に1、2回軽く攣ったことがあるぐらいなんですけどね。

大学時代はテニスでも何度か、肝心の試合のときなどに攣ったりしていました…。ふくらはぎがひっくり返ったような感じになり、本当に痛かったのを覚えています。テニスではインジャリータイムアウトが取れても、マラソンでは取れないのが辛いところw


攣りやすい体質というのがあるのかわかりませんが、とにかく大切な場面で出てくるやっかいな弱点なのです…(´・ω・`)

弱点だとわかっていたからこそ、脚作りはエリーに向けた練習の超重要テーマでした。7月の30km走×10本の走り込みも、対策の一環です。

その他にもカーフレイズ(カカトを上げてふくらはぎを鍛える筋トレ)という補強も取り入れました。


さらに今回は初めて、ふくらはぎ用のコンプレッションウェアも導入してのレースです。

コンプレッションの研究でわかってきたとされる効果については、また後日詳しく記事にしますが、一応メーカーの効能として痙攣防止も謳われているので、藁にもすがる思いで道具に頼ってみました。

コンプレッション着用の図。
ちなみにレッグウォーマーには圧迫効果はありませんw
(転んだときのヒザ擦りむき防止ですw)


ここまで対策すれば、さすがに4:00/kmはまずいかもしれませんが、今回の設定ペース4:17~4:21/kmならきっと攣らないでしょう。速めロング走の練習でも、8月のフルの距離のペース走3時間半も、攣る気配はゼロでしたし( ´∀`)bグッ!


ちなみに、レース中に攣るとどうなるか知ってますか?

悪夢ですよ。。。(´・ω:;.:...


下のグラフは、去年と今年のピッツバーグマラソンの距離ごとのペースです。



2012年の初フルマラソンでは、半分のところで攣ってしまい、リタイアしようかとも思いました。

攣ったらペースが維持できないどころか、ひどいと走れなくなって、リカバー不可能ですから…。

ゴールなんてできる気がしなかったですね…。ゆっくり走ってみても攣るし、歩いても攣る。

そのうち太ももに激痛が走り、歩くことすらできなくなって、絶望感いっぱいでした。オートポーズ切り忘れていたと思うので、実際はもっとペース遅かったかも…。

ほんと、攣る前と後で世の中が別世界に見えるんですよね。

休み休みでなんとか5時間弱でゴールできましたが、散々のマラソンデビュー戦でした。


その1年後の2013年5月のマラソンでは、ロング走で対策をしたものの、やはり攣りました。

最初に前兆のピキッが来て、「うわやばい」となるんですが、そうなるともうペースは維持できなくなります。。。

ただ、攣ったのが35kmあたりだったのがまだ救いですね。そこからはとてもとても長かったですが…。(最後はダッシュしているように見えますが、たしかダウンタウンに入ったことによるGPSの誤差です。)


おっと、ちょっと回顧録入ってしまいました(・ω<) テヘッ

いくら走り込みをたくさんやったとはいえ、レースペースでの30km走はやっていないんで、不安は残りますが、本番だしそんなこと悩んでいてもしょうがない!

( ̄人 ̄)。oO(今回は攣らないことを願うばかり・・・)









そんなことを考えながらゆっくりゆっくり進むうちに、スタートラインが見えてきました。

この大会は靴ひもにRFIDチップを付ける形式です。



チップがスタートラインを超えると、その瞬間からチップタイム(ネットタイム)の計測が始まるわけです。


ラインはもう目の前。

この時点で、スタートの号令からはすでに30秒が経過していました。

怪我なく無事スタートラインに立つことができた喜びから感無量の気持ちで謙虚に、しかし力強くラインを踏み越え、

私のエリーマラソンがようやく始まりました

あれ、なんかゴールしたみたいになってるw



(つづく)




エリーマラソン関連記事

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2013/09/18

エリーマラソンレポ Part 2: レーススタート!


日本はようやく涼しくなってきたようですね。ピッツバーグも秋の気候になってきたので、秋らしくブログを模様替えしてみました。前はIEのバージョン8以前で表示がおかしくなることがあったようなのですが、今度はちゃんと見られるでしょうか?


さて、9/15のエリーマラソンのレースレポ(速報編レース準備編)の続きです。


スタートまでの流れ

時系列にすると、こんな感じです。
  • 前日夜8時半:就寝。
  • 当日朝2時半:起床。朝ごはんにベーグル1個とスポドリ(ゲータレード)。
  • 朝5時:レース会場入り。外は真っ暗なので、駐車場の車の中で待つ。
  • 朝6時:PowerBarジェル1本、vivarin錠剤1つ(カフェイン200mg)、塩3つまみ。
  • 朝6時40分:駐車場からスタート地点に向けて移動。SALTYさんに偶然会う。
  • 朝6時50分:スタート地点到着。

スタート10分前の様子。


ウェア/装備


ランパンは後に小さい隠しポケットが3つ。これ、レース数日前になって気づいたんですが、ジェル用じゃないかと思い入れてみたところ、ちょうどぴったり。SPI Beltに入れて走った時より、大分快適でした。

後。ジェルはポケット内に完全に収まります。

前。前ポケットには撮影用にメガネを入れてみました(他に適当なものがなかったので…)。垂直についているのは、走っているとポケットに指がスポッなランナーさん対策(´・ω・) ?!

PowerBarのジェルは箱買いしたタンジェリン味です。カフェインは1本50mg入っています。

長距離走のパフォーマンスが最大化するカフェイン摂取量は、体重1kgあたり5~6mg(関連記事:カフェインと持久力の最新研究結果←大幅加筆しました)だそうで、カフェイン錠剤にジェル中のカフェインを入れると、ちょっとオーバーでした(・ω<) テヘッ

あと、SPI Beltには車のキーのみ入っていて、これは全く気にならない重さです。


ネットタイムvsグロスタイム


長袖と携帯を預けようとギアチェックに行ってみると、意外と時間がかかって焦りました。レース開始3分前にスタート地点に行けました。設定ペースごとにプラカードが出ていてスタート位置を選べる仕組みだったんですが、少し後の方になってしまいました。

ボストンマラソンの参加資格はネットタイム/チップタイム(スタートラインを踏んでからの時間)で判断され、グロスタイム/ガンタイム(スタート合図からの時間)ではないので、実際は後のほうになってもあまり気にする必要はなかったです(ゴール後にSALTYさんに教えてもらいました…)。

設定ペースが違う人たちと同じ場所でスタートすると、最初の1kmぐらいはどんどん人混みをくぐり抜けていかないといけないので、少し厄介ですね。実際、最初の1kmは追い抜きジグザグ走行で20秒ぐらいロストしました。

ところで思ったんですが、参加資格でグロスタイムを見る大会(たぶん日本での主流はこっち?)ってスタート位置に左右されるんで、ちょっと不公平な気がするんですが、なんでグロスなんでしょう(`・∀・´)・・・?!

関連記事:ネットタイム/チップタイム vs グロスタイム/ガンタイム


設定タイム


設定タイムですが、18~34歳男性のボストン参加資格は3時間5分/42.195kmということで、理論上はガーミンを見ながら4分23.1秒/kmより速いペースで走ればいいのですが、そんなに単純には行かないんですよね。理由はと言うと…。

  1. 練習にはない遅れ
    スタート直後の混雑、混んでいるエイド、万が一のトイレ休憩などでの思わぬ遅れがありえます。
  2. GPSの誤差
    過去2回のマラソンでは43km近く走ったことになっていました。仮に実際に走った距離がそれより短かった場合、ペースは実際より速く誤表示されていたことになります。
  3. 42.195km走るとは限らない
    常にインコースで走れるわけではないですからね。それと、コースには42.195kmの1000分の1の42mまでの誤差が許されているそうで、細かいですがそんな誤差もあります。
  4. 参加資格タイムギリギリの人は不利
    もしエリーマラソンで3時間5分より速かった場合、翌日オープンのボストンマラソンのローリングエントリー開始には申し込めるんですが、早いもの勝ちではないのです。金曜までエントリーを受け付け、枠以上の募集が合った場合は参加資格タイムギリギリ達成の人から切られていくのです…。(詳細はボストンマラソンのエントリーの記事にも追記しました。)

というわけで、4分22~23秒/kmだとギリギリすぎて危ないので、4分17~21秒/kmあたりのイーブンペースで行くことにしました。


レース開始!


レース開始時は気温9℃(体感 7℃)、湿度81%と走りやすい気候でした。コースも木陰の超フラットコース。理想の条件です。

朝7時、レーススタート!!

フルマラソン部門参加の約1000人が走りはじめました。

(つづく)



エリーマラソン関連記事


あらすじ5/5のマラソンにて自己ベスト80分更新の3:34で完走した私SCR。ひょんなことから9/15のエリー湖マラソンサブ3:05を目指す流れに。一日置きポイント練レース前の課題は無事達成。今まで運動靴で走っていたが、レース用シューズGETで自己ベスト連発。本番の結果は…?!



2013/09/16

新作ガーミン速報:進化しまくりのForerunner 220 & Forerunner 620が発売!!

今日発表された新型ガーミン(フィットネスGPS/ランニング時計)が進化しまくりで驚きました。

Forerunner 220 と 620です!

Garmin Forerunner 220 ($250、HRM付きで$300)

Garmin Forerunner 220 / ForeAthlete 220J (black & red)
Garmin Forerunner 220 / ForeAthlete 220J (white & pink)


Garmin Forerunner 620 ($400、HRM-Run付きで$450)

Garmin Forerunner 620 / ForeAthlete 620J (black & blue)
Garmin Forerunner 620 / ForeAthlete 620J (white & orange)


【2013/12/3追記】今月から、日本のアマゾンでも Forerunner 220/620 の輸入品が販売開始したようです。
 
▲FR220 + HRM
 
▲FR620 + HRM


【2014/4/25追記】 「日本正規版」の ForeAthlete 220J/620J が販売開始したようです。
 
▲FA220J + HRM
 
▲FA620J + HRM




最新のgarminを装着している所。普通の時計みたい。


Forerunner 220/620共通の特徴

  • 現行モデル210/610より薄くて軽い
  • 高解像度のカラーディスプレイ
  • GPSがうまく受信できないときは、内蔵の加速度センサーにより距離とペースを表示(従来のようにフットポッドを付けなくて良い)。インドアはもちろんトレッドミルにも対応。
  • GPS衛星の場所を1週間分前もってロードしておける新機能で、GPS電波捕捉が高速化
  • USBに加え、Bluetoothによる無線データ転送


▼ガーミンFR305と、FR620を並べてみました。大きさの違いが一目瞭然!
ガーミンFR305とFR620の比較


Forerunner 620だけの機能

  • Wi-Fiによる無線データ転送
  • 練習強度から回復時間(数時間~数日)をアドバイスしてくれる機能
  • 練習強度からVO2max(最大酸素摂取量)とレースタイムを予測してくれる機能
  • 新ハートレートモニター「HRM-Run」によるランニングダイナミクス(バイオメカニクス)分析
    • 地面接地時間(普通のランナーは160~300ミリ秒、エリートランナーは200ミリ秒)
    • ケイデンス/ピッチ数(一般的に150~200ステップ/分、理想は180)
    • バウンス/上下の揺れ幅(一般的に垂直方向6~13cm、エリートは少ない)

以上写真も含め、すべて米国ガーミン公式サイトより。

機能は一部だけ紹介しましたが、他の機種にもあるオートポーズ、オートラップなどの機能はもちろん入っています。


そもそもフィットネスGPSって何?


通常腕時計タイプの機器で、GPS搭載なのでリアルタイムで位置情報がわかる→スピード、ペース、走行距離が走ってる最中に確認できる、ということで、初心者からプロまでランナーの不可欠アイテムになってきています。

家に帰ったあとは走ったコースをPCで確認できたり、いままでの練習内容を振り返ったりでき、走行距離管理も簡単にできるので、モチベーション維持にも最適です。

GPS技術に強みを持つ、カーナビでも有名なガーミン社(GPS機器のシェアは世界40%、北米70%;2012年のデータ)の製品シリーズが有名。

近年はスポーツメーカーも含め、様々なメーカーが参入してきていますが、バッテリーライフなどピンきりですので、買われる方は事前に口コミをよく調べると良いでしょう。例えばアマゾンで廉価製品のレビューを読むと、GPS衛星から電波を受信するまで時間がかかる、すぐロストするなど、問題のある製品がわかると思います。また、GPSなしで加速度センサーで距離を測る製品は、精度が使い物にならないくらい悪いものもありますので、要注意。

防水仕様でさらにスイムにも使えるもの、バイク対応もしていてトライアスロンにも使えるもの、長時間使用に耐えるウルトラマラソン対応製品、位置情報取得頻度を犠牲にしさらに長時間の使用に耐えられるようにしたトレッキング用など、様々なモデルが出ています。

心拍計がついて練習強度が測れるもの、加速度センサー対応でランニングマシーンでも使えるものなど、音楽も聞けるものなど、機能もさまざまです。今後はフィットネス用途だけでなく、スマートウォッチ・ウェアラブルデバイスとしても進化する製品も増えていくことでしょう。


ForeRunner 220/620 レビュー情報


ものすごい細かいレビューで有名な海外サイト「DC Rainmaker」さんとランナーズワールドが発売前の試供品でのレビューを早速公開していました。
英語記事ですが、前者は写真がたくさんなので、わかりやすいと思います。

それにしてもDC Rainmakerさんのレビューは、5,000ワード+写真と超充実してます。長ければいいってもんじゃないですが、写真抜きでも紙媒体で10~20ページ相当の文章量です(笑)試供品はファームウェアが最終版じゃないから、詳細レビューはまだ待ってね、OK?とか言ってるんですが、すでに十分詳細すぎます…。

同レビューによれば、重さは現行機のFR610が75gだったのが、FR620はたった44gだそうです。

それから、バッテリーの持ちは10時間ほどだろうとのこと。

GPS衛星の位置を1週間分プリロードする機能は超強力なようで、DC Rainmakerさんが面白い実験動画を公開しています(youtube)。前回使用時から8000キロ離れた中国大陸のど真ん中で、すでに同様の機能が入った他社のTomTom Runnerと、この機能のないGarmin FR 910XTを同時に起動し、電波捕捉時間を比較した実験動画です。結果は前者が約10秒、後者が約1分。FR 220/620も前者並みの速さで電波を捕捉できることでしょう。

ガーミンのカロリー計算には従来、フィンランドのファーストビート・テクノロジーズ社のアルゴリズムが使われていたそうですが、今回サポートされるVO2maxとレースタイムの推定にも同社のアルゴリズムが使われているそうです。変数は明らかになっているだけで、最低10分間の心拍数の変動、心拍数、速度、距離だそうです。

11/5 追記:DC Rainmakerさんの詳細レビュー来ました。GPS捕捉の速さと精度、軽量さ、50m防水が素晴らしい一方、加速度センサーによるトレッドミルでの精度は少々不安定とのこと。


私のコメント


両者とも新機能多いですね。FR620は、新しく開発された心拍数計+αの「HRM-Run」が注目ですね!ランニングエコノミー(=省エネ性)を左右する要素はいろいろ研究されていますが、ピッチ数、地面接地時間、上下の揺れ幅は全て重要な要素(当ブログ内ファラーの記事Google Scholarで出てくる研究参照)です。その2つがガーミンFR620で測れるということは、数字を見ながら跳ねないように走ったり・・・というようにフォームを改善できる可能性がありそうですね!

ケイデンスは従来フットポッドで測れていましたが、HRM-Runがあればフットポッドなしで測れるそうです。今後HRM-Runは他のガーミン製品の後継モデルにも導入されるでしょうね。楽しみです。

加速度センサーが入っているのは、高架下やトンネルの中に入ったときに嬉しいですね。

Bluetoothは何が嬉しいかというとと、携帯経由でインターネットにリアルタイムで走行データを送れること。つまり、練習中やレース中にどこをどんなペースで走っているか、ネット中継することができるそうです。このLive Track機能は、家族に位置情報を伝えたい人やブロガーにニーズがあるかも。

VO2maxやレースタイムの推定精度は、期待できそうな予感です。ジャック・ダニエルズ博士のpseudo-VO2max(VDOT)については以前詳しく書きましたが、広く使われているとはいえ30年前のシンプルなモデルで、一番ベーシックな推定方法に使う変数は距離ごとの速度のみ。今回、FR620では心拍数の数値・変化も考慮していますし、他にも秘密にしている変数があるかもしれませんね。(私自身も経験があるのですが、機械学習系研究者/エンジニアには変数探しをメインにやる人がいます。使える「説明力の高い」変数さえわかれば、あとは十分なデータがあれば簡単に推定モデルを学習できてしまうので、競争力維持のため、積極的には変数を公開したくないはず)。

ディスプレイがカラーである必要性はよくわかりませんでした。商品画像見ても、モノクロの画面表示ばかりだったので。

高解像度(といっても従来よりという意味で、Retinaには程遠い)を売りにするなら、FR910XTのような4分割画面を出しても見やすいと思うのですが、そういった商品画像はDC Rainmakerさんのところで1枚見つかったのみ。思ったのは、丸い画面より四角い画面のほうが見やすいかも?慣れなのかもしれませんが…。

同価格帯だと、FR620とFR910XTの間で迷う人はいそうですね~。ただし620はバッテリーが910ほど持たないので、ウルトラマラソンには向かないですね。あと620は50m防水だそうですが、910のようなスイム用機能は入っていないそうです。普段時計としても使いたいのであれば、デザインは620のほうが上ですかね。もちろん、川内選手のように910でも普段使いガーミンが様になっている人もいますが(このページの腕組み写真参照)。

高度計算は、他の多くの現行機と同様、GPSによる精度が少し低い方法を採用(参考記事:GPS/地図の高度データが信用ならない理由)。910XTのような気圧高度計は搭載していないので、高度の精度を気にする方はその点ご注意を。


ガーミン公式ブログによると、著名運動生理学者&コーチのジャック・ダニエルズ氏(関連記事:ジャック・ダニエルズ氏とランニングフォーミュラとVDOTについての話)もガーミン開発陣にアドバイスしていたそうです。下の写真中央がダニエルズ氏。
ジャック・ダニエルズ氏とガーミンForerunner
写真:Garmin Blog - Why Running Form Matters -- Coach Jack Daniels

まだ未発表ですが、今後ForeAthlete 220 / 620も出ると思われます。
←追記:FA 220J/620J発売しました。

値段は一見高く見えますが、10年前は下の写真のような機種が300ドルもしたので、それを考えると安いですね(笑)

Forerunner 201
(CNET)

以上、新作ガーミン速報でした。


追記:日本でも発売しました

2014/4 追記:ForeAthlete 発売!

アメリカでは2013年9月に発表された Forerunner 220/620 ですが、12月にようやく日本のアマゾンでも輸入品が販売開始したようです!2014年4月には、日本正規版であるForeAthlete 220J/620Jも発売開始しました!

以前「Garmin Forerunner/ForeAthleteのリセット方法一覧」でも触れましたが、ForeAthleteの場合は国内サポートやマニュアル・画面の日本語化の他、910XTJのように日本独自のGPS衛星「みちびき」用の実装がされてます。(上述のGPS衛星位置の1週間プリロード機能は効率的にGPS電波捕捉をするので、原理的にはUS版でも従来機よりいいとは思いますけどね。)


▲クリックで商品ページ。
USの輸入版のほうが日本版より安いことは安いですね。

2014/2/2追記:ファームウェア初期不具合

初期のファームウェアには不具合(GPSが時々ずれる、フットポッドと併用するとそっちが優先される)があるそうですが、ファームウェアの自動アップデート機能で随時対応してるみたいです。詳しくはFR620を愛用中の友人SALTYさんのブログにて。

2014/3/12追記:精度

FR620の精度について、Runbloggerさんが検証記事を書いています。英語ですが、気になる方はご参考まで。結論としては、サンプル数は少ないものの「ほとんどの場合で正確」としています。ファームウェアアップデートで良くなるということは、ハード側の問題ではなさそうですね。


追記:その後の新作ガーミン

2013/10/23追記:Garmin Tactix

Garmin Fenix の後継モデル Garmin Tactix が発表されました。ハイキングや軍事目的(!)に使える GPS ウォッチと説明されており、ナビ機能などが充実している模様。

暗視装置/ナイト・ビジョンを使っても見やすいディスプレイも売りだとか。高度は気圧から計算しているので、GPSの高度より精度は良いです。バッテリー持ち時間なんと50時間以上。

ただしGPSのデータ記録は60秒に1回なので、普通のランナーやトライアスリートは対象外のようです。

ウルトラトレイルランナーやハイカーの方、もしくは軍事マニアの方、いかがでしょう?定価$450。


2014/5/6追記:Garmin Forerunner 15

2014年5月に米国にて、Forerunner 10 にアクティビティトラッカーのVivofitを組み合わせたような Forerunner 15 が発売開始しました。

英語ですが、質のいいレビューがDCRainmakerさんのサイトで読めます。

いつものペースだと、日本版ForeAthlete 15Jの開発はおそらく半年以上かかるでしょうね。輸入版も現時点ではアマゾンでは見つかりませんでした。

追記:2014年8月末に日本でもForeAthlete 15J発売だそうです。


古くてもいいからその他のガーミン製品一覧を見たい方は、拙記事「Garminのリセット方法一覧」もご覧ください。またガーミン社以外からも、機能毎に1万円台~5万円ぐらいまでの広い価格帯でいろいろなメーカーがランナー用GPS搭載ウォッチを出しています(参考:アマゾン商品一覧)。

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